
小学校で円の面積を学習すると、「半径×半径×3.14」という公式を習います。
計算方法は覚えていても、
「なぜ半径を2回かけるの?」
「どうして3.14をかけたら面積が求まるの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
なぜ円の面積が「半径×半径×3.14」で求めることができるのかは、あまり教わることはないと思います。
理由が分かるようになると、図形そのものへの理解も深めることができるでしょう。
この記事では、15年間数学を教えてきた私が、円の面積がなぜ「半径×半径×3.14」で求められるのかを、図を使いながら分かりやすく解説していきます。

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そもそも円周率って何?
円の面積を求める時も、円周の長さを求める時も、あり前のように登場する円周率3.14…。「そもそも円周率って何?」「なんで3.14なの?」と思った事はないでしょうか?

円周率は小学生の時は3.14で習い、中学生になるとπ(パイ)を使いますよね。円周率は円の外周の長さ(円周)と、その円の直径の長さの比率を表す数字です。直径が1㎝の円だとすると、その円周の長さは約3.14㎝となります。
円周:直径 ×円周率(3.14)
つまり、どんな大きさの円でも、円周を直径で割ると3.14になります。直径が2㎝であれば円周は6.28…㎝、直径が3㎝であれば円周は9.42…㎝となっていきます。この特別な数字が円周率と呼ばれ、実際には小数点が続く無限の数字です。
半径×半径×3.14の理由

円をケーキのように分ける

まず図の①のように円を等分に分けます。ここでは分かりやすいように上半分を緑色に、下半分をピンク色に塗りました。
このケーキのようなおうぎ形を、②のように互い違いにくっつけて並べていきます。

これを青い部分で切り取り、反対側にくっつけると、長方形に近い形になります。(青い部分を切り取らずに、平行四辺形の形として考えても良い。)
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切り取るおうぎ形を細かくしていくと…

上のような作業を、円をどんどんと細かく分けていきます。図では48個に分けていますが、もっともっと細かくしていくと、限りなく長方形に近い図形になります。

円からできた長方形の「タテ」の長さは半径と同じ長さで、「ヨコ」の長さは円周の半分の長さになります。
「円周の半分の長さ」=「直径×3.14÷2」=「半径×3.14」となる。
長方形の面積は「タテ×ヨコ」なので、「半径×半径×3.14」となります。
円周率は誰が発見した?
円周率を発見したのは、古代ギリシャの数学者であるアルキメデスが発見したと言われています。
アルキメデスは紀元前287年~212年頃の最も天才的な数理科学者で、シチリア島で生まれたとされています。
今では分数や小数などを量としてあたり前のように数として認識して、自由に四則演算ができるようになったのも、アルキメデスのような大天才が多くの知見を残してくれたおかげなのです。
以下ではアルキメデスがどのように3.14を発見したのか紹介していきます。
3.14を求めてみよう
アルキメデスが約4000年前に円周率3.14求めたやり方を紹介します。

まず、円の内側にぴったりはまる(内接する)青い正方形と、外側に円の直径がぴったりとはまる(外接する)赤い正方形をかきます。
画像の右側のように、緑の部分は青の部分より長く、赤い部分よりも短くなります。(青<緑<赤)
つまり、円周の長さは内側の正方形の周の長さよりも長く、外側の正方形の周の長さよりも短くなることが分かります。

円の直径を1㎝とすると、外側の正方形の周の長さは8㎝となります。内側の正方形は、三平方の定理を使うと1辺が√2/2㎝となるので、周の長さは√2/2×4=2.8284…㎝となります。
よって、円周の長さは2.8284…㎝より大きく、4㎝よりも小さいことが分かります。
2.8284…<円周<4

同じように円の中に今度は正六角形をかいてみます。円周の長さは内側の正六角形の周の長さよりも長く、外側の正六角形の周の長さよりも短くなります。
外側の正六角形は、三平方の定理を使うと1辺が√3/3㎝となり、周の長さは√3/3×6=3.4638…となり、内側の正六角形の周の長さは3㎝となります。
よって、円周の長さは3㎝よりも大きく、3.4638…㎝よりも小さいことが分かります。
3<円周<3.4638
もう分かりましたよね?この円にそれぞれ内接、外接する正多角形の角を増やしていくと、円周率は3.14…㎝に近づいていくというわけです。
ちなみに、正16角形まで調べると、3.14084…<円周<3,14286…が分かります。かなり皆さんの知っている円周率に近づいていますよね!

現在では円周率は100兆ケタまで計算されたらしいよ!
円周率を確かめてみよう
子供に3.14を教えようと思ったら、上のようなやり方では少し難しいので、もっと簡単に3.14を求めてみましょう。

紙にコンパスで円をかきましょう。直径が1㎝、2㎝、3cmの円を3種類ほどかき、ハサミで切り抜いていきます。
切り抜いた円に印をつけて、定規の上で1回転させてみましょう。1㎝の円であれば3.14㎝、2㎝の円であれば6.28㎝、3㎝の円であれば9.42㎝・・・。どれも必ず直径の3.14倍となりますよね。
このやり方であれば、子供でも3.14という数字を少し身近に感じることができるかもしれません。
円の面積で子どもがつまずく理由
円の面積は小学校で学習する重要な内容ですが、苦手意思がある子どもは意外と多いです。
その理由の一つが、円周の求め方と混同してしまうことです。円周は「直径×3.14」、面積は「半径×半径×3.14」で求めます。しかし、どちらも3.14を使うため、「どっちがどっちだっけ?」となってしまう子どもが非常に多いのです。
また、円の学習は小学校ではそれほど長い時間をかけて勉強しません。
円周や面積を学習した後、十分に定着する前に次の単元へ進んでしまうこともあります。
さらに、中学校に入ると円の面積や円周の知識は「知っていて当たり前」という前提で授業が進んでしまします。文字式や方程式、図形の証明などでも円が登場しますが、小学校で学習した内容があやふやなままだと、その後の数学でも苦労してしまいます。
なぜ半径×半径×3.14になるのか、という理由まで理解できると、円周との違いも整理しやすくなり、忘れにくくなると思います。

まとめ
円の面積は、半径×半径×3.14という公式で求めることができます。
公式を覚えれば問題を解くことができるでしょう。しかし、なぜその公式になるのかを理解することも大切です。
今回紹介したように、円を細かく分けて並べ替えると、長方形に近い形になることが分かります。そこから考えると、「半径×半径×3.14」という公式が自然に導き出されるのです。
ぜひ公式を覚えるだけで終わらせず、図形をイメージしながら学習してみてください。算数や数学がもっと面白く感じられるようになりますよ!
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投稿者プロフィール

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教育×ICTクリエイター|教育メディア運営
教員15年→2026/3退職 中学数学13年+小6算数専科2年
Apple Teacher・Kahoot!認定クリエイター
書籍「算数から数学への壁」(エール出版社)
授業で使える算数・数学問題、思考力を育てるクイズ、ICT活用法を発信。
これまでに5種類の兼業を経験し、ストック型副業で月10万円の収益を構築。
電子書籍「論理的思考問題50」はAmazonベストセラー第7位を獲得。
現在は教育コンテンツ制作、デジタル教材開発、教員の働き方や副業について発信中。
SNS総フォロワー数は約3万人。
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