3月は卒業シーズンですね。多くの児童生徒たちが今の先生たちと別れ、次のステージに移る時期です。また、先生たちの人事異動の時期でもあり、好きな先生やお世話になった先生が別の学校に異動してしまうこともあるでしょう。
私も聞かれた経験があるのですが、生徒の中には「先生とLINEの交換をしたい!」と思う子供はけっこうたくさんいます。しかし、先生と生徒という立場上、なかなか気軽に聞くこともできないし、先生とのLINE交換ってしてもいいの?と疑問に思っている人もたくさんいるでしょう。
今回の記事は、先生とのLINE交換はアリなのか?注意点は?について解説していきたいと思います。
先生とLINE交換したいと思っている人は参考にしてね!
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目次
先生とLINE交換はあり?
2020年4月に、文部科学省から全都道府県にある通知がありました。それは、「児童生徒へのSNSを用いた連絡の禁止」です。最近の先生のわいせつ事案等の不祥事の増加を受けての対策です。
この通知は、学校の先生はいかなる場合であっても、児童生徒とSNSで私的なやり取りをしてはいけない(県によって若干ニュアンスが違う)ということです。部活動やクラス単位での使用する連絡については例外的に認められることもあるようですが…。
つまり、「在学中の児童生徒と個人的なLINEのやりとりはダメ」ということになります。
在学中の生徒にLINE交換しちゃう先生は基本ヤバい先生かも
卒業した後なら良いの?
結論としては、「卒業した後ならば、先生とLINE交換は大丈夫」です。ただし、注意点としては、卒業式の時はまだダメ。なぜならば、卒業しても3月31日までは、ルール上その学校に在籍していることになるので、まだ生徒と先生の関係にあるからです。
3月31日を過ぎれば、生徒と先生という関係ではなくなり、LINEの交換は「個人の判断に任される」のです。その学校に在学中であれば問題になりますが、在学中でなければ個人間のやり取りとなるので、特にそれを規制するルールはありません。
先生とLINE交換したいと思っている人は参考にしてね!
みんなやってる?先生とのLINE交換の実際
実際の経験も踏まえて、先生とLINEの交換ってみんなやっているのか?について解説します。
私の経験上、普段の学校生活でも1年に3~4回はLINE交換について聞かれます。もちろんほとんどが同性の生徒でしたが、「先生、LINE教えてよ!」とストレートに聞いてくる生徒もいれば、「卒業したらLINE教えてください!」と言ってくる生徒もいます。
当然、先生たちも在学中の生徒と個人的なSNSのやりとりが禁止されていることは知っているので、教えることはありません(例外もある)し、うまくはぐらかす先生や、「卒業したらね」と言う先生もいるでしょう。
本気でLINE交換をしたいと思っている男子生徒が、3月31日を過ぎてから学校を訪ねてきたことがありました。その時は私もLINEを教え、その生徒が成人してからは、たまにお酒を飲みに行くこともあります。
つまり、卒業後先生とLINE交換をする生徒は実際にいますし、珍しい話でもありません。しかし、異性であれば先生も慎重になるので、断られることもあることを知っておきましょう。
倫理的に、女の子にLINEを教えることはないかな
例外
部活動の連絡や、その子供の家庭状況を考慮して、管理職が承知した上で連絡を取ることは稀にあります。
例えば、家の電話(固定電話)がなく、学校を休みがちで、生徒の生存確認もままならない時に、その子供の連絡を取る手段としてSNSが利用されることもあります。
LINEを交換したいと思ったら
先生と本気でLINEの交換をしたいと思うのであれば、次の点に注意をしましょう。
- 卒業前に約束しておく
卒業前する前に、卒業したらLINE交換しに来るからと伝えておきましょう。突然「LINE交換してください」と言っても、先生は思い付きで言っていると感じたら交換してくれないかもしれません。
- 卒業後に交換する
上でも書きましたが、実際に交換してくれるのは、その学校に在籍しなくなった時です。3月31日を過ぎてから聞きに行きましょう。
- 授業の日以外で聞く
卒業した後でも、授業がある日、それも他の生徒が学校にいるときに訪ねて行って、「LINE教えてください」と言っても、なかなか難しいです。ベストは、その先生が部活などで土日に学校に来ている日に聞くことです。
- 直接聞く
聞くときは必ず直接聞きましょう。友達に聞いてきて!と言っても先生は教えてはくれないでしょう。また、友達から先生のLINEをもらうときは、必ずその先生の許可を得てからもらいましょう。
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気を付けなければいけないこと
ここからは知っておいて欲しい注意点について解説していきます。
・異性の先生にLINEを聞くこと
現在、先生の不祥事で一番多いのが、わいせつ事案です。男性の先生はその気が全く無くても、女子生徒と個人的なLINEのやりとりなどは敬遠する傾向にあります。世の中の風当たりが強く、「あの先生、女子の〇〇とLINEしてるらしいよ」と言われたら、世間的な信用を失う危険性がありますからね。
・個人情報を聞くこと
LINEはプライベートなメッセージプラットフォームとはいえ、先生に個人情報をあれこれ聞くことはやめましょう。先生も最初は元教え子だからと丁寧に返信してくれるかもしれませんが、内心では迷惑だと思っているかもしれません。
・しつこくメッセージを送る
先生とはいえ、相手は大人であり、社会人です。平日の時間はほとんど仕事をしていますし、家庭を持っている先生であれば、休日でも忙しいかもしれません。しつこくメッセージを送ることはやめましょう。
・親密になることの危険性
卒業した後ならLINEの交換はOKとは言え、未成年の子供が、大人である先生とLINEをすることには一定のリスクがあります。
LINEでメッセージを交換しているうちに親密になってしまい…という不祥事が、現在の学校教育の問題点でもあるのです。教員のわいせつ事件は絶えず、その事件のほとんどが、「メッセージをやり取りしているうちに好意を持った」という理由です。
生徒側がそんなつもりではなくても、先生が好意を持ってしまい、先生から交際を持ちかけられるという事件も珍しくありません。
異性の先生と、LINEのメッセージのやりとりをして、親密になることには多くのリスクがあるので、お互いに気を付けるべきです。
女の子が男の先生とLINE交換するのは、あまり良いことではないかもしれないね
実際にあったLINEトラブル
LINE交換から実際にあったトラブルを紹介します。このようにならないように気を付けましょう。
・事案①
部活動に熱心な教員Aは部活動の緊急連絡先として自分の携帯電話の番号を部員全員に教えていたところ、電話番号から生徒BがAにLINEのメッセージを送った。Aは個人的なLINEのやりとりはやめた方が良いと感じていたが、LINEでBからの悩み相談を聞いているうちに、Bが自分に好意を持っているのではないかと思い始め、家まで車で送るようになり、徐々に行為はエスカレートしていき、車内で性行為に至った。異変に気付いた母親が学校に連絡して発覚した。
・事案②
中学校の教員Cは、卒業式で生徒数名とLINEを交換した。メッセージのやりとりをするうちに、Cは元教え子のDに好意を持つようになり、「初体験奪っても良い?」など、不適切なメッセージを計40回ほど送った。Dの相談を受けた母親が学校に連絡をして発覚した。
・事案③
高校教員Eは、部活の女子生徒FとLINEを使い計600回以上のやり取りをしていた。内容は教職員の誹謗中傷や、「Fを独占した」などの内容だった。2人は交際していたとみられ、Eの自宅で性行為にも及んでいた。母親がFのスマートフォンを見たことで事件が発覚した。
実際にSNSから発展した教員の不祥事が次から次に起こっているんだよ
まとめ
生徒からしたら、お世話になった印象深い先生と完全にお別れすることは悲しいことで、連絡を取りたいときにメッセージが送れるLINEはとても便利な物です。卒業した後ならルール上はOKなLINE交換ですが、そのリスクや、周りからどう思われるかということを考えなくてはいけません。
そもそも教員の不祥事が起きなければ、生徒と先生が連絡を取り合うことは決して悪いこととは思わないのですが・・・。
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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