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教職調整額とは
文部省(現在の文部科学省)は教員の勤務実態を把握するために昭和41年に全国的な勤務状況調査を実施したところ、当時の教員の残業時間は平均で8時間という調査結果を得ました。
そして昭和47年には現在の「公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」が施行され、これによって公立の教職員には残業代を支給しない代わりに、基本給の4%を上乗せする教職調整額を支給することを決めました。
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給特法という法律は教員の働き方改革の大きな弊害になっていることは間違いないです。
時代に合わない教職調整額
今から半世紀も前に定められた給特法によって基本給の4%を上乗せする教職調整額ですが、給特法が施行された当時の公立の教職員の残業時間は平均で約8時間でした。
しかし、現在では小中学校の教員の6割以上が45時間以上の残業しており、過労死ラインとされる月80時間以上残業している教職員は、小学校で10%、中学校で21%という調査結果があります(令和3年)。
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学校の先生の多忙化によって時代に合わない法律だということがよく分かりますよね。
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教職調整額が10%になる?
自民党の「令和の教育人材確保に関する特命委員会」が、給特法における教職調整額を10%以上にするなどの処遇改善についての政策提言をまとめました。
この特命委員会が取りまとめた政策提言「令和の教育人材確保実現プラン」では、問題になっている教員の長時間勤務を将来的には月20時間程度を目指すとして、2024年度から3年間を抜本的な改革期間として政府に求めていく方針を示しています。
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2024年度から3年間かけるってことは、2027年までは変わらないのかなぁ
先生の待遇どう変わる?
給料月額が30万円の教員のであれば、これまで4%の教職調整額で1万2千円もらっているところを、10%の3万円が支給される計算となります。その差1万8千円。これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれだと思いますが、1、2万円給料を多く貰えるからと言って、月80時間の残業をやりたいという人はいないのではないでしょうか。
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僕なら教職調整額なんて廃止していいから、残業を0にして欲しいと思いますね。
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現場の実態に合っていない
現在もっとも深刻な問題である教員不足を解消しようという改善策の一つの教職調整額の見直しですが、そもそも教員不足の原因はその過酷な労働環境が世の中に多く知れ渡ったことがあげられます。時代とともに膨れ上がってしまった教員の仕事をまずは削減するということが先決です。
現場の教員からしたら、「月数万円給料を増やしたのだから、文句言わずに残業しろ」と言われているような感覚になりますし、これだけで解決したということにならないか不安に思っています。
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教職調整額を上げたところで教員不足は解決しないと思うよ。
まとめ
教員の希望者が減り、長時間労働による離職者、精神疾患による給食などが原因で慢性的に陥っている教員不足。教職調整額を10%にしたところで何かが改善されるとはあまり思えません。業務を減らし、残業時間を減らすような根本的な解決策がなければ、このまま教員不足は続いていくのだろうなと感じます。
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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