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今、学校の通えない子ども、いわゆる不登校の子どもたちがとても増えています。自分の子どもがある日突然学校に行きたくないと言ってきたら、なんて声をかけますか?
この記事では現在の不登校児童、生徒についての原因やその親の特徴、また、子どもに対してどのように向き合うべきなのか書いていきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ!
・不登校について知りたい
・子どもが学校に行けなくて困っている
・不登校の子どもにどう接したら良いか分からない
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目次
現在の「不登校児童生徒」の割合
日本では年間30日以上学校を欠席する子どもを「長期欠席者」として分類しています。
その数は約40万人以上。その中でも、ケガや病気など、特定の理由のない不登校児童生徒数は約244,94人で、1000人に約26人の割合で不登校の子どもがいる計算となります。この数字は9年連続の増加で、過去最多となっています。(令和3年度調査)
今から約30年前の1991年と比較すると約5倍以上の数字となっています。子どもの数は30年前と比較すると、約90万人減少しているにも関わらず、不登校児童生徒は5倍に以上になっているのですから、どれほど多くなっているのかが分かります。
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不登校は特別な事情を抱えた子どもだけの問題ではない
最近では、フリースクールに通う「積極的不登校」も増えてはいるものの、不登校の主な原因は家庭環境、友達との人間関係、学校や親の指導力低下などと言われています。
不登校の原因や理由が多岐にわたり、どんな子どもでも不登校になる可能性があります。また、学校に行けない子どもたちやその子どもを持つ親が頼れる無償の公的支援は足りておらず、その対応は家庭や学校に丸投げされているというのが現状です。
不登校はその子のせい?
不登校児童生徒が増えたといっても、多くの子どもたちは学校に通えているから、やはり原因はその子にあるのではないか?と考えてしまうと思います。確かに不登校になってしまう可能性が高い子どももいれば、低い子どももいるでしょう。そのような特性を持つ子どもだったとしても、発達障害があるから不登校になるわけではありません。
子どもを取り巻く社会は30年前とは違い、複雑化の一途を辿っています。スマホやSNS等で、大量に入ってくる情報。コロナ禍などのストレス、親の働き方の変化。学校の教員は多忙になる一方で、志願者が減り、人数も質も担保できず子どもたちをサポートする体制が維持できない。このような社会の変化が子どもに与える影響は少なからずあると言えるでしょう。
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不登校の子どもの多くが「心のエネルギー」が低下している
「心のエネルギーが」が低下している状態とは、前述の子どもを取り巻く社会の変化へのストレスや、学校の勉強が分からないストレス、友達とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、先生、親との関係性など、あらゆるストレスがかかっている状態のことで、それらが原因で子どもの自己肯定感があるラインを下回った時に、ある日突然「学校に行きたくない」という形で表れてしまいます。
「心のエネルギー」が低下している子どもに対して、「なぜ学校に行けないの?」と聞いてもあまり意味はなく、むしろ逆効果になってしまう可能性もあります。もちろん明確な原因(友達と喧嘩したなど)がある場合はその不安を取り除いてあげることが一番ですが、子どもが言う「理由」や「原因」は氷山の一角のことが多く、不登校の原因は複雑に絡み合っていることが多いです。また、多くの場合で、自分でも気づいていない部分があります。
「不登校理由を分からいないという子ども」の記事はこちら
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「心のエネルギー」を回復させる
不登校は「心のエネルギー」が低下している状態で、決して子どもの甘えではないと認識しましょう。学校に行けないことを責めたり、無理やり学校に連れて行ったりすることは更に「心のエネルギー」を低下させる原因となります。
「心のエネルギー」はすぐに回復する物ではありません。多くの場合、「心のエネルギー」は時間をかけて低下するものなので、同じように時間をかけて回復させてあげましょう。
1週間ほど休ませてみる
まずは「学校に行きなさい」ではなく、数日休ませて様子を見ましょう。子どもがどのような状態なのか確認する意味も含め、親から「数日休んでみよっか」などと休む期間をあらかじめこちらから提示することも大切です。
本人のやりたいことをやらせてみる
子どもが興味や関心を持っていることを好きなだけさせてあげることも大切です。ただ、1日中ゲームやYouTubeを見たいというのならば、時間を決めてやらせてあげた方が良いでしょう。
できれば家での過ごし方なども話し合って決めると良いです。例えば、「ゲームは〇時間まで」や「ご飯は一緒に食べる」、「30分だけは勉強してみる」など。食器洗いの手伝いをするなど、親とコミュニケーションを多く取れるような約束が良いでしょう。
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いろいろな選択肢があることを教える
学校に行かなくなってから少したつと、「やることがない」や「家にいるのが退屈」と言い始めると思います。「心のエネルギー」が少し回復した状態だと思って良いでしょう。また、勉強に不安を抱える時期でもあるので、フリースクールや教育支援センターなど、勉強をサポートしてくれるスペースがあることなどを子どもに教え、本人の意思や決断を尊重しながら子ども本人に自己決定をさせてあげてください。
別室登校などで、少しずつ馴らしていく
「心のエネルギー」が一定数回復すると、子どもは「学校に行ってみようかな」と言うことがあります。いきなり集団教室に戻るのはハードルが高いため、親から「別室登校はどう?」などとこちらから提示しても良いでしょう。学校の先生と相談してどのようなサポートが可能なのか話し合いましょう。
まとめ
不登校の状態から別室登校ができるところまで来れたのならそれは成功と言っていいと思います。子どもも保護者もかなり頑張った結果でしょう。子どもが自分に合った環境で学び続けられているのならば問題はありません。「学校に行けたね」「勉強できたね」など少しずつ褒める場面を増やしていけば、子どもの「心のエネルギー」は少しずつ回復していくと思います。
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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