
分数の足し算や引き算は、多くの子供がつまずきやすい単元の1つです。
特に通分をする必要がある”分母が違うときの計算”は、大人でも説明に悩むことがありますよね。
この記事では、分数の足し算・引き算の基本的な教え方を、図や具体例を使って分かりやすく解説をします。このページにある画像を保存して、そのまま子どもたちに見せて説明することもできます。

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なぜ分数の計算でつまずくのか?
分数の足し算や引き算でつまずく理由の1つは、分数を足したり引いたりするイメージが持ちにくいからです。
例えば3ー2という問題であれば、「3個のリンゴから、2個食べたら残りは何個?」というイメージを頭の中ですぐに描くことができますが、「2/3ー1/3」という問題になると、なぜ分母同士は計算をしなのか、なぜ分子だけを計算をするのかなど、イメージをすることが難しくなります。
更に分母の数字が違う「1/2+1/3」という計算となると、なぜそのまま計算してはいけないのか?なぜ通分しなくてはいけないのか?より子どもを混乱させてしまいます。
どちらも、”イメージしにくい”ということが、つまずく原因となるので、視覚的に子どもの理解を促すことが重要になります。
通分はなぜ必要なの?
分数の計算で多くの子どもが疑問に思うのが、「なんで通分しないといけないの?」ということです。
例えば、1/2 + 1/3という計算を見て、「1+1で2、2+3で5だから2/5!」と考えてしまう子はとても多いです。
しかし、これは間違いです。なぜなら、1/2と1/3は大きさの基準が違うからです。
例えば、
- 1メートル
- 50センチメートル
を足すときに、「1+50=51」とは計算しませんよね。
まずは、1メートル=100センチメートルに直して、100cm+50cm=150cmと、単位をそろえてから計算します。
分数もこれと同じです。1/2は「2つに分けたうちの1つ」、1/3は「3つに分けたうちの1つ」なので、分け方が違います。
そのままでは足し算や引き算ができません。そこで、1/2=3/6、1/3=2/6のように、どちらも「6つに分けたうちの何個分か」にそろえます。これが通分です。
通分をすると、3/6+2/6=5/6と計算できるようになります。
つまり、通分とは、「分数の大きさを変えずに、分け方をそろえる作業」なのです。
子どもには、「分数の通分は、長さをメートルとセンチメートルでそろえるのと同じだよ」と説明すると、とても理解しやすくなります。
分数の基本をしっかり押さえよう

まずは分数の基本的な概念をしっかりと押さえましょう。
大切なのは、分数は「1つのものを”何個に分けたうちの何個分か”を表している」ということです。たとえば、「1/2」は、「1つのケーキを、”2個に分けたうちの1つ分”」という意味になります。
また、「同じ分母の分数同士しか、足したり引いたりできない」というルールもポイントです。分母の違う分数の場合は、分数の大きさを揃える、”通分”をする必要があります。
分母が同じときのたし算とひき算

1/2+1/2→「2つに分けたうちの1つ分」と「2つに分けたうちの1つ分」を足すと、「2つに分けたうちの2つ分」となり、1になります。

1/3+1/3→「3つに分けたうちの1つ分」と「3つに分けたうちの1つ分」を足すと、「3つに分けたうちの2つ分」となり、2/3になります。

引き算のときも同じように考えます。
7/9-5/9→「9つに分けたうちの7つ分」から「9つに分けたうちの5つ分」を引くと、「9つに分けたうちの2つ分」となり、2/9となります。
分母が同じ数字の場合は、比較的簡単にイメージすることができます。
分母が違うときはどうする?
分母が違うときはどうでしょうか?

よく、「分母の違う分数は足すことができない」と教わったことがある人がいるかもしれませんが、それは正確ではありません。
実際には1/2+1/3のような、違う分母の分数を足すと画像のようになります。
足すことはできても数字で表すことが難しいので、通分をします。

「2つに分けたうちの1つ」を「6つに分けたうちの3つ」とし、「3つに分けたうちの1つ」を「6つに分けたうちの2つ」とします。
「6つに分けたうちの3つ」と「6つに分けたうちの2つ」を足すと、「6つに分けたうちの5つ」となります。
これを数字で表すと1/2+1/3=3/6+2/6=5/6となります。

別の例で見てみましょう。
「4つに分けたうちの3つ」を「8つに分けたうちの6つ」とし、「2つに分けたうちの1つ」を「8つに分けたうちの4つ」とします。
「8つに分けたうちの6つ」と「8つに分けたうちの4つ」を足すと、「8つに分けたうちの10個」となります。
これを数字で表すと3/4+1/2=6/8+4/8=10/8=5/4となります。
分数の足し算を教えるときのコツ
分数の足し算や引き算を教えるときに大切なのは、いきなり計算方法を覚えさせないことです。
子どもは「分母はそのまま」「通分する」といったルールだけを覚えても、意味が分からなければすぐに忘れてしまいます。
まずはケーキやピザ、テープ図などを使って、「どれくらいの大きさなのか」をイメージさせましょう。
また、1/3を「3分の1」と読むだけでなく、「3つに分けたうちの1つ分」と説明することも大切です。この言葉を繰り返すことで、分数の意味を理解しやすくなります。
例えば、
1/3+1/3=2/3
であれば、「分子を足したから」ではなく、「3つに分けたうちの1つ分が2個になったから」と説明できる状態を目指したいところです。
分数の学習では、計算方法を覚えることよりも、「なぜそうなるのか」を理解することが重要です。図や具体物を使いながら、子どもが「なるほど!」と思える授業を心がけましょう。

まとめ
分数の足し算や引き算は、多くの子どもが苦手にしやすい単元ですが、その原因の多くは「計算方法は覚えたけれど、意味が分かっていない」ことにあります。
大切なのは、いきなり通分や計算のルールを教えるのではなく、「何個に分けたうちの何個分なのか」を図や具体物を使ってイメージさせることです。
特に通分は、分数の大きさをそろえるための作業だと理解できると、子どもは納得しながら計算できるようになります。
分数は小学校だけでなく、中学校以降の数学でも何度も登場する大切な内容です。ぜひ図を活用しながら、「なぜそうなるのか」を大切にして教えてあげてください。きっと子どもたちの理解が深まり、分数への苦手意識も減っていくはずです。
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教育×ICTクリエイター|教育メディア運営
教員15年→2026/3退職 中学数学13年+小6算数専科2年
Apple Teacher・Kahoot!認定クリエイター
書籍「算数から数学への壁」(エール出版社)
授業で使える算数・数学問題、思考力を育てるクイズ、ICT活用法を発信。
これまでに5種類の兼業を経験し、ストック型副業で月10万円の収益を構築。
電子書籍「論理的思考問題50」はAmazonベストセラー第7位を獲得。
現在は教育コンテンツ制作、デジタル教材開発、教員の働き方や副業について発信中。
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