先生は夏休みに何をしている?

「先生って夏休みは40日くらい休めるんでしょ?」

そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

確かに、子どもたちは約1か月以上の夏休みがあります。しかし、先生の夏休みは子どもたちとは少し違います。

先生は夏休み中も学校へ出勤し、夏休み中も忙しく過ごす先生も少なくありません。

一方で、夏休みは先生にとっても大切な時期でもあります。

普段は毎日授業や学級経営に追われる中で、2学期に向けた準備を進めたり、心身をリフレッシュしたりする貴重な期間でもあります。

この記事では、元教員である私が、夏休みに先生が実際に行っている仕事を10個紹介するとともに、小学校と中学校の違いや、夏休みが学校にとってどのような意味を持つ期間なのかについても、実体験を交えながらわかりやすく解説します。

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先生は夏休み仕事してるの?

まず知っておきたいのは、夏休みは「子どもの長期休業期間」であり、先生の休日ではないということです。先生は夏休み中も基本的には勤務日となっており、学校へ出勤してさまざまな仕事を行っています。

もちろん、先生にも休みはあります。

多くの自治体では夏季休暇(特別休暇)が約5日間設けられてます。

この夏季休暇は一般の会社員のお盆休みにあたります。多くの先生が、この5日間をお盆期間にあてて、お盆に休みをとります。

それに加えて年次有給休暇を利用して休む先生もいます。このようにして、夏休み中にまとまった休暇を取得することもあります。

とはいえ、夏休み期間すべてが休みというわけではなく、普段の授業がないからこそ行う仕事が数多くあります。

仕事量や仕事の種類は学校や担当する校務、部活動の有無などによって大きく異なります。

では、先生は夏休みに具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。次の章では、実際の仕事内容を10個紹介します。

夏休みに先生がしている仕事10選

先生は夏休みに何をしている?

夏休み中は授業がないため、「先生は何をしているの?」と思う方も多いかもしれません。

実際には、普段の授業がある時期にはなかなかできない仕事を、この期間にまとめて行っています。ここでは、僕が教員として勤務していた頃の経験も交えながら、夏休みに先生が行っている代表的な仕事を10個紹介します。

1.研修

夏休みは、多くの研修が実施されます。

学校が主催する研修(校内研修)、自治体が主催する研修、経験年数に応じた研修、自主的に選択して受けに行く研修などがあります。

研修の内容はさまざまで、教科の指導方法を学ぶ研修やICT活用研修、特別支援教育、いじめ・不登校対応などがあります。

例えば、僕が初任者のときは、5回の初任者研修(自治体が主催)と、校内研修が3回ほど、社会体験研修として、一般企業に5日間無償で働くという研修を行なったこともあります。

2.職員会議

2学期に向けた職員会議も夏休みに行われます。基本的には夏休みの初めと終わりの2回です。

学校行事の確認や児童生徒の情報共有、学校全体の方針など、教職員全員で確認する大切な時間です。

3.三者面談・保護者面談

1学期の業務集中を避けるために、中学校では三者面談、小学校では保護者との二者面談を夏休みの序盤に行う学校もあります。

1学期の様子を伝えたり、2学期に向けた相談をしたりと、一人ひとりの子どもについて保護者と話し合う貴重な機会です。

4.校内作業

夏休みは校内の環境整備を行う時期でもあります。

古い教材の整理や特別教室の片付け、倉庫の整理だけでなく、学校によっては壁や天井の補修などを教員が行うこともあります。

〇〇準備室などの物置になってしまっている場所の片付けなどを、全員で半日掛りでやったことがあります。

5.日直

夏休み中も学校を完全に閉めるわけではありません。

電話対応や来校者対応、郵便物の受け取りなどを行うため、教員が交代で日直を担当します。

学校の規模にもよりますが、1日を2人の先生で日直をやる学校や、1人で日直をやる学校があります。

6.部活動

中学校・高校では、夏休みといえば部活動です。

毎日の練習に加え、大会や練習試合の引率もあるため、部活動顧問の先生は通常の勤務日以上に忙しくなることもあります。

また、夏休みには必ずと言って良いほどどの部活にも大会があり、大会引率や大会役員としての仕事があります。

一方、小学校では部活動がほとんどないため、この点は小学校と中学校の大きな違いです。

7.台帳の記入・確認

児童生徒に関する書類の整理や確認も大切な仕事です。

成績や出欠、健康に関する記録などを確認し、不備がないように整えます。

僕が勤めていた学校では、4月に行なった健康診断の結果すべてを、生徒一人ひとりの台帳に記入する仕事がありました。少なくとも半日掛の仕事になることが多かったです。

普段は授業が優先になるため、まとまった時間が取れる夏休みに進める学校が多いです。

8.教室の片付け

教室の整理整頓も夏休みだからこそできる仕事です。

ロッカーや教材棚を整理したり、不要になったプリントや教材を処分したりして、2学期を気持ちよく迎えられる環境を整えます。

9.2学期の授業準備

先生にとって最も重要な仕事の一つが授業準備です。

教材研究をしたり、ワークシートを作成したり、授業の流れを考えたりと、2学期の授業をスムーズに進めるための準備を行います。

この期間にどれだけ準備ができるかで、2学期の授業の質も大きく変わります。

10.補習

学校によっては、学習内容の定着を目的とした補習を行うこともあります。

苦手な内容を復習したり、受験を控えた生徒への学習支援を行ったりするなど、子どもたち一人ひとりに合わせた指導を行います。


このように、夏休み中も先生にはさまざまな仕事があります。授業こそありませんが、その分、普段は十分に時間をかけられない仕事や、2学期に向けた準備を集中的に進める大切な期間となっています。

先生にとって大切な「準備」と「リセット」の期間

先生は夏休みに何をしている?

ここまで紹介してきたように、先生は夏休み中もさまざまな仕事をしています。

しかし、夏休みの本当の役割は、単に仕事をこなすことだけではありません。2学期に向けた「準備」と「リセット」の期間であることが、とても大切なのです。

学校がある期間、先生は毎日5〜6時間の授業を行い、その合間には教材の準備や採点、保護者対応、会議など、さまざまな業務をこなしています。さらに、子どもたち一人ひとりの様子に気を配りながら学級を運営するため、心身ともに大きなエネルギーを使っています。

子どもたちも同じです。毎日学校へ通い、授業を受け、友達との人間関係の中で生活しています。楽しいこともあれば、疲れたり悩んだりすることもあります。

だからこそ、夏休みは先生にとっても、子どもたちにとっても大切な時間です。

先生は2学期の授業や学校行事の準備を進めながら、心と体をリフレッシュします。子どもたちも家庭や地域でさまざまな経験を積み、新しい気持ちで学校生活を迎えることができます。

1学期に積み重なった疲れをリセットし、お互いが前向きな気持ちで2学期をスタートする。そのために夏休みという期間は欠かせません。

「先生は夏休みだから楽をしている」のではなく、より良い2学期を迎えるための準備をしながら、自分自身もリセットする期間なのです。

その時間があるからこそ、先生も子どもたちも、新たな気持ちで教室に戻ることができるのではないでしょうか。

まとめ

「先生は夏休みだから40日間休み」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし実際には、夏休み中も先生は研修や面談、授業準備、校内作業、部活動など、さまざまな仕事をしています。

もちろん、夏季休暇や年次有給休暇を利用して休むこともありますが、夏休み全体が休暇というわけではありません。

また、小学校と中学校では仕事内容にも違いがあります。特に中学校では部活動の指導や大会の引率があるため、夏休み中も忙しく過ごす先生が少なくありません。

一方で、夏休みは先生にとって2学期の準備を進めるだけでなく、心身をリフレッシュし、新たな気持ちで子どもたちと向き合うための大切な期間でもあります。

この記事を通して、「先生の夏休みはどんなものなのか」を少しでも知っていただけたなら嬉しいです。そして、2学期に子どもたちを迎えるために、多くの先生が見えないところで準備を重ねていることも、ぜひ知っていただければと思います。

投稿者プロフィール

hiro先生
hiro先生
教育×ICTクリエイター|教育メディア運営
教員15年→2026/3退職 中学数学13年+小6算数専科2年
Apple Teacher・Kahoot!認定クリエイター
書籍「算数から数学への壁」(エール出版社)
授業で使える算数・数学問題、思考力を育てるクイズ、ICT活用法を発信。
これまでに5種類の兼業を経験し、ストック型副業で月10万円の収益を構築。
電子書籍「論理的思考問題50」はAmazonベストセラー第7位を獲得。
現在は教育コンテンツ制作、デジタル教材開発、教員の働き方や副業について発信中。
SNS総フォロワー数は約3万人。