みんな知らない校長先生の仕事

学校には毎日たくさんの先生がいますが、ふと考えてみると——

「校長先生って、何してるんだろう?」「校長先生って授業してないから暇なんじゃない?」と思ったこと、ありませんか?

実際授業もしていないし、黒板の前に立って教えている姿を見ることもほとんどありませんよね?

子どもたちから見ても、保護者の方から見ても、校長先生の一日はちょっと“謎”に包まれています。

でも実は、校長先生って学校のすべてを支える“影の立役者”のような存在なんです。そして、私自身も教員として働く中で、「え、これも校長先生の仕事なの?」と驚く場面がたくさんあります。

この記事では、普段はあまり語られない校長先生の仕事と、その“忙しさ”の理由を紹介していきます。

この記事を読み終える頃にはきっと、「校長先生って、想像以上にいろんなことしてるんだ!」と感じてもらえるはずです。

数学の先生

校長先生って、みんなが思っている以上に忙しいんですよ!

校長先生が授業をしていないのに忙しい理由

「校長先生って授業をしていないのに、本当に忙しいの?」と思いましたよね?

でも実際は、校長先生は たくさんの責任を背負っている とてもたいへんなポジションなんです。

たとえば、学校の行事ひとつとっても、全ての最終決定は校長先生。行事の内容、動線、安全対策、予算のチェック……細かいところまでOKを出すのは、全部「校長の仕事」です。

さらに、校長先生には「学校という組織のトップとしての責任」がついて回ります。

朝は学校の門に立って子どもたちに挨拶。そのあとすぐに来客が入り、書類に目を通し、教育委員会へ提出する文書を決裁。

午後はトラブル対応や会議が続き、気がつけば「今日はまだ自分の机に座ってない」なんて日も珍しくありません。

そして何より、校長先生は 出張がとても多い んです。

  • 市内の校長先生が集まる「校長会」
  • 研修
  • 地域との会合
  • 教育委員会との打ち合わせ
  • 他校の行事への参加

気づいたら学校にほとんどいなかった……なんていう週もあるほど。

授業をしていないから暇、というイメージは大きな誤解で、むしろ授業する時間がないほど運営全体の責任と判断に追われています。

では実際に、校長先生はどんな仕事をしているのか?次の章で、もう少し具体的に紹介していきます。

校長先生のお仕事

みんな知らない校長先生の仕事

学校教育法によると、校長先生は「校務を司り、所属職員を監督する」と書かれています。

校長先生の仕事は、とにかく幅が広いです。「学校のトップ」とひとことで言ってしまえば簡単ですが、実際には、学校に関わるほぼすべてのことに校長先生が関わっています。

各種申請の最終許可(決裁)

まず、校長先生は 学校で行われるあらゆる申請の最終許可者 です。

  • 遠足や宿泊学習、校外学習の許可
  • 物品を買うときの支出の決裁
  • 施設修繕の申請
  • 職員の出張申請
  • 子どもの指導記録や、重要な文書の承認

すべて最後は「校長印」が必要になります。

そのため、校長先生の机には常に分厚い決裁書類の山。ひとつひとつ目を通し、判断し、責任をもってハンコを押す。

これだけでも相当な時間と集中力が必要です。


朝・放課後の見守りや挨拶

多くの学校では、校長先生が 朝や放課後に校門に立って子どもたちに挨拶 をしています。

毎朝100人以上の子どもたちを迎え、顔色や様子を見ながら声をかける。「おはよう」だけではなく、気になる子がいればその日の対応に生かします。

放課後も安全面の確認をしながら見送る学校が多く、子どもたちと直接顔を合わせる貴重な時間でもあります。


教職員の労務管理・マネジメント

学校は先生たちのチームで動いていますが、そのチームをまとめるのは校長先生です。

  • 職員会議の運営
  • 学年主任・分掌主任との連携
  • 先生たちの勤務状況の把握
  • トラブル対応の指示
  • 教員の相談に乗る
  • 校内の雰囲気づくり

特に「人のマネジメント」は想像以上に大変で、ここで学校の空気が大きく変わることもあります。


出張(校長会・研修・行政関連)

校長先生はとにかく 出張が多い です。

  • 市内の校長が集まる「校長会」
  • 管理職が参加する研修
  • 地域団体との会合
  • 教育委員会との打ち合わせ
  • 他校の行事への参加

週に何度も外へ出るのは珍しくありません。

「校長先生、いつも学校にいない気がする」と思ったことがある日もいると思いますが、それは“休んでいる”のではなく、学校の外でやらなければいけない仕事が多すぎるからなんです。


地域・保護者対応

学校という場所は、地域や保護者との協力なくして成り立ちません。その窓口の中心にいるのが校長先生です。

  • PTAとの協議
  • 地域団体との連携
  • 学校行事や式典での挨拶
  • クレーム対応

特にクレーム対応は、校長先生の仕事の中でも大きな比重を占めています。

保護者の方の不安や怒りを受け止めつつ、事実確認をし、関係者を調整し、解決に向けて動く——

想像以上に神経を使う仕事です。


児童生徒の支援(いじめ対応・不登校・トラブル対応)

重大ないじめやトラブルがあった場合、校長先生は“学校の最高責任者”としてその対応にあたります。

  • 事実確認
  • 対応の判断
  • 保護者への説明
  • 報告書の提出
  • 再発防止策の検討

不登校支援もそのひとつで、本人・保護者・学年の先生と相談しながら、最適な支援の形を探っていきます。


学校の方針づくり・運営全般

校長先生は 学校のビジョンをつくる責任者 です。

  • 年間計画の作成
  • 教育目標の設定
  • 行事の方向性
  • 校則の見直し
  • 学校全体の改善

ここが校長先生のカラーが最も出る部分で、学校の雰囲気や方向性を大きく左右します。


学校の財務・施設管理

校舎や校庭、備品、ICT機器など、学校には膨大な財産があります。その管理も校長先生の大事な仕事。

  • 予算の承認
  • 校舎の修繕決定
  • 教材や備品の購入
  • 安全面のチェック

「壊れたから直しておいてください」ではなく、学校に関する最終判断はすべて校長先生に戻ってきます。


教育委員会とのやりとり・文書作成

教育委員会からは頻繁に通知や依頼が届きます。それに対応し、提出し、報告し……と、書類仕事も膨大です。

  • 報告書作成
  • 文書の確認
  • 調査の回答
  • 各種データの提出

この事務仕事だけでも、「これだけで1日終わりそうだな…」という量があります。


学校の代表としての役割(式辞・対外活動)

入学式や卒業式の式辞、行事の挨拶、地域の会合…。校長先生は学校の“顔”として、たくさんの場で話をします。

言葉選びひとつにも大きな責任が伴うため、準備も時間もかかります。

まとめ|校長先生の仕事を知ると、学校の見え方が少し変わる

ここまで、校長先生の仕事についていろいろ紹介してきました。

普段はなかなか見えにくい部分ですが、実は学校の中でいちばん広い範囲に気を配り、いちばん多くの判断をし、いちばん大きな責任を背負っているのが校長先生です。

授業こそしませんが、

  • 子どもたちの安全
  • 学校の運営
  • 教職員のマネジメント
  • 保護者対応
  • 地域とのつながり
  • 行政との調整
    そのすべてが校長先生の仕事です。

朝は校門に立ち、子どもたちの表情を見て、日中は書類の山と会議、来客、出張に追われ、放課後はトラブル対応や明日の確認……。

学校のどこかで、必ず“校長先生だけができる仕事”があります。

私自身、教員として校長先生の近くで働いてきて、「こんなに目に見えないところで支えてくれていたんだな」と思う場面が本当に多くあります。

この記事を通して、校長先生の姿が少しでも身近に、そして“頼れる存在”として見えてきたら嬉しいです。

学校は、子ども・保護者・地域・先生たち、そして校長先生が一緒につくる場所です。今後も、学校の裏側や教育現場のリアルをわかりやすくお伝えできればと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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