なかなか進まない学校教育現場の働き方改革ですが、すでにいろんなことに着手し、改革を行っている学校も多くあることをご存じですか?
今回は日本各地で行われている学校の働き方改革10選を紹介していきたいと思います!この記事を参考にして、皆さんの勤務校の改革に役立ててください!
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目次
教科担任制
小学校は基本的に担任の先生が自分のクラスのほとんどの教科を担当します。(音楽などは専科の先生が教えている)専科以外の教科ではだいたい8~9教科を教えることになります。
現在、小学校高学年を中心に導入されている教科担任制では、それぞれの先生が3教科ほどを担当します。同じ授業を各クラスで行う分、授業が洗練されていきますし、9教科ほどやっていた授業準備も3教科で済む分、授業の質も上がるというメリットがあります。
すでにほとんどの小学校で導入されているよね!
学年担任制
例えば3クラスの学年であれば、3人の先生が各クラスを1週間ごとに交代で担当していきます。メリットとしては子ども複数の大人の目で見ることができることや、先生の力量や経験の差で、クラスごとの差が出にくいというメリットがあります。
デメリットとしては、保護者や子どもが、誰に相談していいよいのか、窓口がはっきりしなくなってしまうというデメリットがあげられます。
保護者からは反対する意見も出るみたいだよ
午前中に5コマ
給食を挟まずに、午前中に授業を5コマやっている学校もあります。授業時間を40分にすることで、給食の時間を5分後ろにずらしただけで実現できるそうです。
先生たちが作成するワークシートなどを工夫して作成し、授業を効率よく進めるようにすることで、5分は簡単に短縮することができます。また、授業時間が短くなることで、子どもの集中力も上がり、メリハリのついた学習ができます。
最大のメリットとしては、低学年は14:00、高学年は14:45の下校となり、以前よりも1時間早い下校時間を達成できることです。
40分授業にしても学校教育法てきには問題ないのかな?
電話での欠席連絡の廃止
これはすでに多くの自治体で実施されているのではないでしょうか?欠席連絡をスマホから申請することによって、欠席連絡ができるようになるシステムです。
親が忙しいなか、学校に電話をするという手間を省くことができますし、電話を掛け直したりすることもなくなります。
電話での欠席連絡の廃止についてはデメリットがあるようには思えません。しかし学校現場ではなく、教育委員会や自治体が動かなければ、導入することはできないでしょう。
毎朝担任の先生が何本も電話を受けることが無くなる!
教材の共有
各学年の授業で使われた、ワードで作られたワークシートや、子どもたちに見せたパワーポイントなどのスライドを共有のフォルダに保存し、誰が作った教材でも自由に使えるようにしている学校もあります。
それを何年もストックしておくことで、新任の先生がいきなり授業をやっても大丈夫なようにしています。そのときの子どもたちに合わせて少し編集するだけで授業の準備が完了します。
教材を作る人が決まっちゃいそうな気がするけどね・・・
学校外のことを地域のボランティアに
学校外の登校指導や下校指導をしている学校はまだまだ多くあると思いますが、学校を、一歩外を出たら、交通安全の旗振りなどを地域のボランティアなどに見守りを任せている学校もあります。
学校外のことまですべて対応することは現実的ではありませんし、持続可能な働き方ではないですよね。
学校外で起きたことを学校が対応すること自体、無理があるんでよね
PTAの解散
PTA解散が教員の働き方改革につながるか?という点に関しては正直微妙なところではありますが、PTAを解散、廃止している学校も増えてきています。
PTAを廃止したら逆に仕事が増えそう、という感想ももっともですが、実際に先生たちの校務分掌にはPTA担当などの仕事も多くあるのが現実です。
PTA問題は実は根が深い問題で、多くの地域でPTAの役員の押し付け合いや、その負担が問題視されてきました。ある学校ではPTAを廃止しようと保護者にアンケートをとった結果、98%以上の保護者がこれに賛同したようです。
働いている先生がPTA会費払うっておかしくない?サラリーマンは会社のデスクを買うためにお金出すのかな?
採点ソフトの導入
中学校や高校で先生がテストを作り実施しています。私の経験上、テストの採点の採点時間は教科によって差はありますが、1クラスを約35人で考えたとき、採点時間は1クラスにつき約1時間半~2時間ほどかかります。私の知っている範囲では、5クラスの採点を1人でやっている先生を見たことがあるので、合計で約8時間~10時間になります。
最近ではAI採点ソフトが普及してきているので、一早く導入した自治体もあります。私も実際に使ってみたのですが、すべて自動で採点が完了するわけでは当然ないのですが、それでも採点時間は約半分くらいに短縮できました。
うちの自治体も最近導入されたよ!間違いなく採点の時間は短くなった!
テストを業者に委託
テストの採点もたいへんですが、テスト作成もかなりたいへんなんですよね。小学校では先生がテストを作ることはあまりないのですが、中学校や高校では定期テストを先生が作るのが普通です。1時間や2時間では作成できないため、テスト作成をやめることができればそれも働き方改革になります。
テストを業者に委託する学校も増えてきているようです。もちろんそのテストの結果を成績に反映させます。テスト返却に少し時間がかかってしまうというデメリットはありますが、業者によっては採点も請け負ってくれるので、委託できればかなりの働き方改革になります。
業者テストやってみたら、隣の学校が数日前に同じテストやってた、なんていうトラブルもあったから気を付けて!
長期休みを短縮して5時間授業
夏休みなどの長期休みを1週間ほど短くして授業日数を確保し、その分を繁忙期などの時期を5時間授業にするなどの取り組みは、既に各学校で行われています。
例えば運動会や文化祭、4月の慌ただしい時期を4、5時間授業にして、その分、夏休みを削るような方法です。先生たちが夏休みにしている業務は部活動や研修になりますが、研修を少なくすれば十分にそれは可能です。
正直夏休みはあんなに長くなくていいよね。それなら忙しい春休みをもう少し長くしてほしい・・・
まとめ
「部活動の地域移行化」や「掃除の廃止」についての記事も書こうと思ったのですが、私の知る限り、その二つが成功した事例がないので、今回は書きませんでした。
学校には驚くほどに「無駄」がたくさんあります。無駄なことも「子どものために」を言ってやってしまうのが教員という生き物ですが、これらの無駄な時間を省き、子どもと向きあう時間を増やした方が絶対に有意義であると私は考えています。学校の働き方改革が今後進んでいくことを期待しています。
投稿者プロフィール
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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