
3月は卒業シーズンです。
お世話になった先生や、好きだった先生とお別れする時期でもあります。また、先生たちの人事異動によって、来年度から別の学校へ行ってしまう先生もいます。
そんなとき、
「先生とLINE交換したい!」
「卒業したらLINEを聞いてもいいの?」
と思う人もいるのではないでしょうか。
実は私も教員として働く中で、生徒から「先生、LINE教えて!」「卒業したらLINE交換してください!」と言われたことが何度もあります。
しかし、先生と生徒という関係にはさまざまなルールがあり、在学中はLINE交換が認められていません。また、卒業後であっても知っておくべき注意点があります。
この記事では、15年間学校現場で働いてきた経験をもとに、
- 先生と生徒はLINE交換してもよいのか
- 卒業後なら交換できるのか
- 実際にLINE交換をしている人はいるのか
- 気を付けるべきことは何か
について分かりやすく解説します。

先生とLINE交換したいと思っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
- 1. SNS等による私的なやり取りを禁止
- 1.1. なぜこの通知が出されたの?
- 1.2. 通知の内容は?
- 1.3. 学校の連絡も全部禁止なの?
- 2. 卒業した後なら良いの?
- 2.1. ① 3月31日までは在籍
- 2.2. ② 各自治体の服務規定
- 3. みんなやってる?先生とのLINE交換の実際
- 3.1. 例外
- 4. LINEを交換したいと思ったら
- 5. 気を付けなければいけないこと
- 5.1. ・異性の先生にLINEを聞くこと
- 5.2. ・個人情報を聞くこと
- 5.3. ・しつこくメッセージを送る
- 5.4. ・親密になることの危険性
- 6. 実際にあったLINEトラブル
- 6.1. ・事案①
- 6.2. ・事案②
- 6.3. ・事案③
- 7. まとめ

SNS等による私的なやり取りを禁止
2021年4月9日に文部科学省が全国の教育委員会に対して、教員と児童生徒のSNS等による私的なやり取りを禁止することを明確化するよう求める通知を出しました。
なぜこの通知が出されたの?
文部科学省がこの通知を出した最大の理由は、教員によるわいせつ事案や不適切な関係が後を絶たなかったからです。
実際に発生した事案の中には、
- LINEで悩み相談を受ける
- SNSで個人的なやり取りを続ける
- 次第に親密になる
- 不適切な関係に発展する
というケースが少なくありませんでした。文部科学省は、このような事案の背景としてSNSやメールによる私的な連絡が存在していたことを問題視しました。
通知の内容は?
通知では、「教員が児童生徒とSNS等を用いて私的なやり取りを行ってはならないことを明確化すること」を各教育委員会に求めています。
ここでいうSNS等には、
- LINE
- X(旧Twitter)
- TikTok
- メール
などが含まれます。
学校の連絡も全部禁止なの?
禁止されているのは「私的なやり取り」です。
例えば、
- 学校が管理する連絡システム
- 保護者を通した連絡
- 学校が認めた公式アカウント
などを利用した業務上の連絡は認められる場合があります。
現場では「在学中の生徒と個人的なLINE交換は基本的にNG」という認識が学校現場ではかなり一般的になっています。
卒業した後なら良いの?

結論から言うと、文部科学省の通知には「卒業後の元生徒とのSNS利用を禁止する」とは書かれていません。
通知の対象は、学校に在籍している児童生徒との私的なSNSのやり取りを禁止・制限することが目的です。
そのため、
- 在学中 → 通知の対象
- 卒業後 → 通知の対象外
となります。
ただし、ここで2点注意が必要です。
① 3月31日までは在籍
卒業式のLINE交換はダメです。
なぜならば、卒業しても3月31日までは、ルール上その学校に在籍していることになるので、まだ生徒と先生の関係にあるからです。
3月31日を過ぎれば、生徒と先生という関係ではなくなり、LINEの交換は「個人の判断に任される」のです。
その学校に在学中であれば問題になりますが、在学中でなければ個人間のやり取りとなるので、それを規制するルールはありません。
② 各自治体の服務規定
2つ目は、卒業後だからといって、すべて自由というわけではないとうことです。
卒業後も、元担任と元生徒のような関係性は残ります。
また、相手が未成年の場合は、
- 各自治体の服務規程
- 教育委員会のガイドライン
によって慎重な対応を求められることがあります。
みんなやってる?先生とのLINE交換の実際
実際の経験も踏まえて、先生とLINEの交換ってみんなやっているのか?について解説します。
私の経験上、普段の学校生活でも1年に3~4回はLINE交換について聞かれます。もちろんほとんどが同性の生徒でしたが、「先生、LINE教えてよ!」とストレートに聞いてくる生徒もいれば、「卒業したらLINE教えてください!」と言ってくる生徒もいます。
当然、先生たちも在学中の生徒と個人的なSNSのやりとりが禁止されていることは知っているので、教えることはありません(例外もある)し、うまくはぐらかす先生や、「卒業したらね」と言う先生もいるでしょう。
本気でLINE交換をしたいと思っている男子生徒が、3月31日を過ぎてから学校を訪ねてきたことがありました。そのときは私もLINEを教え、その生徒が成人してからは、たまにお酒を飲みに行くこともあります。
つまり、卒業後先生とLINE交換をする生徒は実際にいますし、珍しい話でもありません。しかし、異性であれば先生も慎重になるので、断られることもあることを知っておきましょう。

倫理的に、女の子にLINEを教えることはないかな
例外
部活動の連絡や、その子供の家庭状況を考慮して、管理職が承知した上で連絡を取ることは稀にあります。
例えば、家の電話(固定電話)がなく、学校を休みがちで、生徒の生存確認もままならない時に、その子供の連絡を取る手段としてSNSが利用されることもあります。
LINEを交換したいと思ったら

先生と本気でLINEの交換をしたいと思うのであれば、次の点に注意をしましょう。
- 卒業前に約束しておく
卒業前する前に、卒業したらLINE交換しに来るからと伝えておきましょう。突然「LINE交換してください」と言っても、先生は思い付きで言っていると感じたら交換してくれないかもしれません。
- 卒業後に交換する
上でも書きましたが、実際に交換してくれるのは、その学校に在籍しなくなった時です。3月31日を過ぎてから聞きに行きましょう。
- 授業の日以外で聞く
卒業した後でも、授業がある日、それも他の生徒が学校にいるときに訪ねて行って、「LINE教えてください」と言っても、なかなか難しいです。ベストは、その先生が部活などで土日に学校に来ている日に聞くことです。
- 直接聞く
聞くときは必ず直接聞きましょう。友達に聞いてきて!と言っても先生は教えてはくれないでしょう。また、友達から先生のLINEをもらうときは、必ずその先生の許可を得てからもらいましょう。

在学中、この子には教えたくないって思われないようにしようね!
気を付けなければいけないこと
ここからは知っておいて欲しい注意点について解説していきます。
・異性の先生にLINEを聞くこと
現在、先生の不祥事で一番多いのが、わいせつ事案です。男性の先生はその気が全く無くても、女子生徒と個人的なLINEのやりとりなどは敬遠する傾向にあります。世の中の風当たりが強く、「あの先生、女子の〇〇とLINEしてるらしいよ」と言われたら、世間的な信用を失う危険性がありますからね。
・個人情報を聞くこと
LINEはプライベートなメッセージプラットフォームとはいえ、先生に個人情報をあれこれ聞くことはやめましょう。先生も最初は元教え子だからと丁寧に返信してくれるかもしれませんが、内心では迷惑だと思っているかもしれません。
・しつこくメッセージを送る
先生とはいえ、相手は大人であり、社会人です。平日の時間はほとんど仕事をしていますし、家庭を持っている先生であれば、休日でも忙しいかもしれません。しつこくメッセージを送ることはやめましょう。
・親密になることの危険性
卒業した後ならLINEの交換はOKとは言え、未成年の子供が、大人である先生とLINEをすることには一定のリスクがあります。
LINEでメッセージを交換しているうちに親密になってしまい…という不祥事が、現在の学校教育の問題点でもあるのです。教員のわいせつ事件は絶えず、その事件のほとんどが、「メッセージをやり取りしているうちに好意を持った」という理由です。
生徒側がそんなつもりではなくても、先生が好意を持ってしまい、先生から交際を持ちかけられるという事件も珍しくありません。
異性の先生と、LINEのメッセージのやりとりをして、親密になることには多くのリスクがあるので、お互いに気を付けるべきです。

女の子が男の先生とLINE交換するのは、あまり良いことではないかもしれないね
実際にあったLINEトラブル

LINE交換から実際にあったトラブルを紹介します。このようにならないように気を付けましょう。
・事案①
部活動に熱心な教員Aは部活動の緊急連絡先として自分の携帯電話の番号を部員全員に教えていたところ、電話番号から生徒BがAにLINEのメッセージを送った。Aは個人的なLINEのやりとりはやめた方が良いと感じていたが、LINEでBからの悩み相談を聞いているうちに、Bが自分に好意を持っているのではないかと思い始め、家まで車で送るようになり、徐々に行為はエスカレートしていき、車内で性行為に至った。異変に気付いた母親が学校に連絡して発覚した。
・事案②
中学校の教員Cは、卒業式で生徒数名とLINEを交換した。メッセージのやりとりをするうちに、Cは元教え子のDに好意を持つようになり、「初体験奪っても良い?」など、不適切なメッセージを計40回ほど送った。Dの相談を受けた母親が学校に連絡をして発覚した。
・事案③
高校教員Eは、部活の女子生徒FとLINEを使い計600回以上のやり取りをしていた。内容は教職員の誹謗中傷や、「Fを独占した」などの内容だった。2人は交際していたとみられ、Eの自宅で性行為にも及んでいた。母親がFのスマートフォンを見たことで事件が発覚した。

実際にSNSから発展した教員の不祥事が次から次に起こっているんだよ
まとめ
生徒からしたら、お世話になった印象深い先生と完全にお別れすることは悲しいことで、連絡を取りたいときにメッセージが送れるLINEはとても便利な物です。
卒業した後ならLINE交換をしてはいけないというルールはありませんが、そのリスクや、周りからどう思われるかということを考えなくてはいけません。
そもそも教員の不祥事が起きなければ、生徒と先生が連絡を取り合うことは決して悪いこととは思わないのですが・・・。

投稿者プロフィール

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教育×ICTクリエイター|教育メディア運営
教員15年→2026/3退職 中学数学13年+小6算数専科2年
Apple Teacher・Kahoot!認定クリエイター
書籍「算数から数学への壁」(エール出版社)
授業で使える算数・数学問題、思考力を育てるクイズ、ICT活用法を発信。
これまでに5種類の兼業を経験し、ストック型副業で月10万円の収益を構築。
電子書籍「論理的思考問題50」はAmazonベストセラー第7位を獲得。
現在は教育コンテンツ制作、デジタル教材開発、教員の働き方や副業について発信中。
SNS総フォロワー数は約3万人。





