文部科学省がなんとも大胆な変革をしようとしていますね!なんと小中学校の授業時間を5分短縮するという、授業時間のあり方について検討を本格化させたようです!

 この記事では、授業時間が5分短縮されたら、教育現場にどんな影響があるのか、すでに実施している学校の生徒や先生の評判についてまとめていきたいと思います!

数学の先生

中学の教員として、このニュースを見たときは僕もビックリしました!

 教育現場に訪れる変革の波

 現在は、小学校は1コマ当たり45分、中学校は50分で授業が行われています。文科省はこれを小中とも5分短縮して、小学校で40分、中学校で45分授業にすることを検討している。変更されれば、1958年の学校教育法施行規則明示後、初めてとなります。

 一方で、小学校の4年以上と中学校は1015コマという授業時数は変えないようです。45分授業の小学校では年間約760時間、中学校は約845時間が授業に充てられている。授業が5分短くなれば、小学校、中学校ともに約85時間(5075分)の時間が生まれ、この時間を各校の実態に合わせて運用ができるということのようです。

数学の先生

かなり多くの時間が生まれるね!

 5分短縮することのメリット

 授業の短縮は、一見すると学習時間を減少させ、学力を低下させるのでは?と思う人もいるはずです。しかし、コロナ禍での緊急事態宣言のとき、多くの学校が分散登校になり、その時の授業時間は30分でした。授業のコマ数も消化しきれなかったのですが、調査では学力の低下はなかったという結果が出ています。

 集中力の維持

 授業時間が短くなることで、生徒はより集中して授業に取り組むことができるでしょう。特に小学校の低学年の子供は、長時間集中することが難しいため、短縮された授業は、低学年になればなるほど、彼らの学習効果を高めることに繋がると考えられます。

 教員も子供もゆとりを持てる

 学校教育現場はやることがいっぱいです。特に中学校では、1日に50分授業を6コマ行い、掃除などをすると、すべて終わるのは16時近い時間になってしまいます。そこから放課後の委員会や、先生たちの会議、部活動、更にその後に事務作業や次の日の授業準備をしなくてはいけません。

 授業が5分短くなるということは、30分早く放課後を迎えられるということなので、教員にとっても、子供にとってもゆとりのある時間を確保できると考えられます。

 子供の精神的な健康の向上

 授業時間が短くなることで、学校に不安や悩みを抱えている子供たちの精神的な健康の向上が期待できます。多くの学校は月曜日を5時間に設定しています。理由は様々あるのですが、土日の連休を明けた子供たちが、月曜から6時間だと学校に行く足が遠ざかってしまうという懸念があるからです。学校にいる時間が短くなることは学校生活へのストレスが軽減される可能性もあります。

 また、習い事や趣味に、これまでよりも多くの時間を割くことができるようになると考えられます。

数学の先生

ICTが発達した今、昔と同じ授業時間はいらないと感じるなぁ

 横浜市の実践報告

 横浜市では、すでに一部の小学校が2022年から授業時間を従来の45分から40分に短縮しています。短縮されて捻出された時間は、「スキルタイム」として活用され、生徒たちがその日の授業内容を深めるための学習や、自主的な探究活動に充てられています。

 教員たちは短縮された授業時間内で、授業内容を効率的に教えるための工夫を凝らしています。より効率よく教えるために、無駄な物を省いた結果、より理解しやすい授業を展開できるようになったといいます。

 子供たちは「スキルタイム」を通じて、自分自身で学習の方向性を決め、自主的に情報を探求する時間ができました。これは、生徒の自主性と学習への積極性を高めているといいます。

 授業時間を5分短縮することは教員も子供も概ね肯定的で、保護者からも、学習の質の向上や子供の自主性の促進につながるというポジティブな声が寄せられています。ただし、実践の成功は、教師の準備と適応能力、学校の支援体制や地域社会との連携など、多くの要因に依存しています。

数学の先生

生徒、保護者、教員とも肯定的な受け止め方をしているようだね

 まとめ

 授業時間の短縮は、教育改革において大きな変革をもたらすでしょう。子供たちへのストレスの軽減、教員の働き方改革など、期待できるものはたくさんあります。

 この取り組みが成功すれば、教育界全体に新たな基準ができ、21世紀の学習者に適した教育モデルとなってくれることが期待できます。

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現役で中学数学を教えている先生。数学のプリントやICT関連の情報を発信していきます。
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