部活動の「地域移行化」って聞いたことありますか?来年度以降、「部活動」に大きな変化が訪れます。これから中学、高校に進学されるお子さんをお持ちの方には、気になる話題だと思います。
これまでの部活動と言えば、学校の先生が指導してくれるのが一般的でした。しかし、2024年度から少しずつ変わり始めるんです!その名も「地域以降化」。要は部活動が学校だけでなく、地域クラブや団体と一緒に行うようになるということです。
今回は、2024年度に「地域移行化」ともなう部活動について、各地域の取り組みを紹介しながら、解説していきたいと思います。
部活動は無くなるの?と不安に思っている方はぜひ読んでね!
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なぜ部活動は変わる?
私たちの身近な部活動が新しいスタイルに変わろうとしている背景と理由について解説します。
少子化の影響
大きな理由の1つとして「少子化」があげられます。日本では子供の数が年々減っています。1986年には約589万人いんた中学生の数が、今ではほぼ半分の役296万人にまで減少しました。学校によっては、サッカーや野球などの一定の人数が必要なスポーツの部活動はチームを維持するのが難しく、隣の学校と一緒にチームを作る合同チームになる部活が増えてきています。
教員の働き方
もう一つの理由は、教員の「働き方」に関する問題です。部活動の指導に加えて、授業準備やその他の学校業務をこなす先生方は、長時間労働が当たり前になってしまいました。
実際、日本の中学教員の月の平均残業時間は56時間にも及び、過労死ラインの80時間を超える先生も珍しくありません。これは国際的にみても非常に長く、この状況は、新しい教員が先生を目指すことを躊躇させる一因ともなっているんです。
昨今の教員不足にも影響を与えていると言われているよね!
地域以降のメリット
部活動の地域移行化という変化が、生徒や先生にどんな良い影響をもたらすかについてお話します。
生徒たちへのプラス
まず生徒さんと達のメリットからお話しします。地域移行が進むと、部活動の選択肢がぐんと広がります。なぜなら、地域スポーツクラブや文化団体が持っているさまざまなプログラムにアクセスできるようになるからです。これは新しいスポーツに挑戦したり、自分の興味を深めたりできる絶好のチャンスです。
さらに、専門的な指導を受けられることも大きなメリットです。地域のクラブには、その分野のプロや経験豊富な指導者がたくさんいます。彼らから直接学べば、技術がぐんと上達すること間違いなしです。そして、いろいろな学校の生徒と交流することで、新しい友達もできるかもしれません。
先生たちへのプラス
先生方にとっても、地域移行は歓迎すべき変化といえるでしょう。これまで部活動の指導には多くの時間とエネルギーが必要でした。しかし、地域の団体やクラブが指導を担うようになると、先生方の負担がずいぶんと軽くなります。部活動に割いていた時間を、授業準備や生徒指導に充てることができますし、週末や放課後にもう少し余裕ができれば、プライベートな時間を楽しんだり、リフレッシュしたりすることができるようになります。
生徒はプロに教われるし、部活指導を希望しない先生はやらなくて良くなる!
「地域移行化」が直面する課題
部活動の地域移行化にはたくさんのメリットがありますが、解決しなくてはいけないいくつかの課題があります。その課題について考えてみましょう。
指導者の確保
地域移行化の一番の課題は「誰が指導するのか」です。特に、小さな町や村では、専門的な指導ができる人材が限られていることがあります。サッカーや野球などのメジャーなスポーツならまだしも、テニスやバスケットボールの指導者が見つからないということもあるでしょう。さらに、指導者がいれば良いというわけではなく、生徒の安全や成長を第一に考えた適切な指導ができる人材が必要なのです。
生徒の安全の確保
学校以外で活動することになると、生徒の安全確保がさらに重要になります。外部の指導者や施設を使うことで、事故やケガのリスクが高まる可能性があり、それに対する対策が必要です。また、暴言や体罰など、生徒にとって不適切な行為がないよう指導者の質を保つことも重要な課題です。
都市部と地方では、指導者の数に大きな違いが出てしまうよね。
各地域の取り組み
部活動地域移行化を目指す、各地域の取り組みを紹介します。
茨城県つくば市の取り組み
つくば市では、地域移行化の一環として、外部のスポーツ経験者や民間のスポーツクラブのインストラクターを活動の指導に取り入れています。この取り組みにより、教員の勤務に余裕が生まれ、生徒と向き合う時間が増加しているようです。
谷田部東中学校では、学校独自の取り組みとして、週4日の平日の部活動の1日を「地域部活動」として外部に任せ、指導者への謝礼に会費を当てています。これにより、生徒たちは専門的な指導を受ける機会が増え、教員は教材研究などの業務に集中できるようになっています。
千葉県柏市の取り組み
柏市では、休日の中学校部活動の地域移行化を進めており、バドミントン部や卓球部などの部活動で地元のスポーツクラブに指導を委託しています。しかし、指導者の確保が難しく、教員のOBに連絡を取るなどして、ようやく指導者を確保できた例もあるようです。柏市では、2024年度から市内の21の中学校すべてで地域移行を進める準備をしており、近隣の学校同士で合同チームを作るなどの工夫がされています。
神奈川県大磯町の取り組み
大磯町では、2024年度から地域のスポーツクラブと連携して地域移行を進めていく準備をしています。平日の部活動はこれまで通り学校の先生が指導し、休日の部活動を地元のスポーツクラブから指導者を派遣してもらいます。また、現職の教員も兼業届を出せば、報酬を受け取りながらクラブに参加できるようにすることです。これは部活動を希望する生徒や、部活動の指導に意欲的な教員のニーズに応えるためです。
この取り組みにより、教員の勤務負担の軽減を図りつつ、学校内での部活動の枠組みを維持しようと考えています。この「大磯式」部活改革は、部活動の外部化が進む中で、安全な活動環境を維持するとともに、教員の働き方改革を目指す新たな試みです。
みんなの住んでいる地域も、来年度あたりから大きく変わるはずだよ!
まとめ
いかがだったでしょうか。部活動はなくなるの?と不安に思っている人に結論から申しあげると、「部活動はなくなりません」。しかし、各地域の取り組みからも分かるように、2024年度からは大きく変わっていくことでしょう。
部活動の地域移行化は確かにいくつかの課題をはらんでいますが、それらを乗り越えることで、より豊かで多様な放課後の活動が実現できます。部活動をやりたい生徒はこれまで以上に専門的な指導を受けることができ、部活動を指導した教員はちゃんとした報酬をもらうことができる。生徒にとっても教員にとっても、地域社会にとっても良い影響をもたらす新しい部活動が生まれようとしています。
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