こんにちは!この記事では、中学校で15年間数学を教えてきた私が、算数が苦手な子供に対して、親が効果的に教える方法、算数の苦手を克服させるポイントについて、書いていきたいと思います。

数学の先生

算数が苦手というお子様を持つ保護者の方に必見の内容です!

 算数って何のために勉強するの?

 「こんなの将来使うの?」なんて子供はよく聞いてきますが、算数の力とは「考える力」であると私は子供に言っています。会社に務めようが、スポーツ選手になろうが、「考える力」がない人はどこに行っても必要とされないよ、と。

 もちろん、仮に将来使わなかったとしても、算数ができるかできないかで、その人の評価は変わる。受験では必ず算数の力を確認されるんだよ、なんていう返答でも別に良いと私は思っています。

 算数の構造

 上の図は私が描いた算数のイメージです。算数の理解は「木」で例えられると考えています。根は「数や量の概念」、幹は「四則計算などの基礎基本」、枝は「公式や定理」、葉は「応用問題」です。

 当然ですが、根がなければ幹はありませんし、根があっても幹がなければ枝も葉もありません。いきなり葉っぱを生み出すこともできませんよね?

 この図を頭に入れながら、このあとの記事を読んでいただけると幸いです。

 家で算数の苦手を克服するポイント

 自宅でできる、算数の苦手を克服するポイントを紹介していきます!

 問題を解きながら頭の中で絵を描く 

 最初にたし算を習う時、1+1は?と教えるのではなく、「左手にりんご1個と、右手にりんご1個を合わせたらいくつかな?」って教えますよね?この頭の中で絵を描くイメージが、後の算数の力に大きく関わってきます。

 最初はすべての子供が、このように数式ではなく、目の前で起こったことに対して、答えを導き出していきます。それは問題の難易度が上がっても同じことで、頭の中でどのように絵を描けるかが、算数の得意、不得意を分けます。

 つまり、家庭内の何気ない会話や、勉強を教える時、子供にうまく頭の中で絵を描かせながら考えさえることがポイントです。

数学の先生

いつの間にか頭の中でイメージをしなくなるから、苦手になってしまう!

 答えまでの道筋を説明する 

 正しい答えを出せたのなら、その過程を言語化させましょう。小学校低学年の子供に0から言語化させることは難しいので、「なんでそうなったの?」や「なぜそうしようと思ったの?」などと、質問をしてあげください。

 答えを間違えたときにも、この方法は有効ですし、自分の考えを整理し、理解を深めることができるので、ぜひ実践してみてください。

 日常生活に算数を取り入れる 

 特に小学校1年生くらいの年代では、算数の勉強は教科書やドリルだけに限定するべきではありません。日常の何気ない生活の中に算数を取り入れることが、算数を苦手にならないポイントです。

 例えば、料理の手伝いをしながら、レシピの分量を半分にしたり、倍にしたり、比率の概念を理解するのにとても効果的です。

また、一緒にお買い物をする中で、予算の管理やお金の計算、割引の計算など、計算スキルを向上させることもできます。

このような日常生活の中の算数は、視覚化されているため、子供が数の概念や量の増減なでの概念をより深く理解することができます。

 ブロックなどの立体的なおもちゃで遊ぶ 

 立体的なおもちゃで遊ぶことは、空間認識能力を高め、図形的な問題解決能力を養います。見て触って遊ぶことで、その形を頭の中でイメージできるようになります。

 頭の中でイメージできることが、高度な問題に対応できるカギになります。

数学の先生

算数の問題をとくときは紙と鉛筆しかないからね!

 家庭内での会話 

 子供に対して数量に関連した質問をすることで、考える力を養うことができます。

 「どっちが多いの?」「もしこれが2倍になったらどうなる?」「こっちを増やしたら、こっちはどうなる?」「ここから切ったらどんな形になる?」といった疑問を投げかけてみましょう。

家庭内の何気ない会話の中に、子供が算数の力を向上させる機会がたくさんあります。

 算数を教える効果的な方法

 上記で苦手を克服するポイントを紹介しましたが、実際に問題を解かないことには、算数の点数をあげることはできません。

 そこで私がおすすめする勉強法は、「1つの教材をやりぬく」ことです。

「1つの教材をやりぬく」こととは、例えば1冊の問題集などの教材を完璧に理解する。他の教材にはできるだけ手を出さない、という方法です。

 算数の勉強で失敗する人の特徴として、いろんな参考書、問題集に手を出してしまい、すべてが中途半端な理解のまま進んでしまうというものがあります。

 算数や数学は不変のものなので、問題集で解説されている内容に違いはありません。(あったらたいへん)

 出題されている基礎的な問題も違いはなく、応用問題の種類や傾向が異なっているだけです。

 つまり、1つの教材を完璧に理解することができれば、基礎の定着を図ることができます。いろんな応用問題の経験値を積むという意味では何冊かに手を出すのはアリですが、それは基礎をしっかりと定着させた後です。

数学の先生

1つの教材を完璧にすれば、どんな応用問題にも対応できるよ!

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 まとめ

 いかがだったでしょうか?子供が家庭で算数を効果的に学ぶためには、日常生活に算数を取り入れ、視覚的に理解を促すことが重要です。また、間違いを恐れず、個々のペースに合わせた学習方法で子供の自信と興味を育てていってください。

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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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