「数学のテストが近づいてきたけど、何をどう勉強すれば良いか分からない」「中学校ってどのようにして成績をつけてるの?」と疑問を持った人は多いのではないでしょうか。

 この記事では、中学校で数学を教えている僕が、数学のテストの点数の取り方と、成績の付け方について解説していきます!

この記事を読んで分かること

中学数学テストの点数の取り方

数学のテストで点数を取るために意識するべきこと

中学校の成績の付け方

数学の先生

現役教員の僕が教えちゃうよ!

 数学のテストの点数の取り方

【目標が50点】基礎的な計算問題の練習、言葉の意味を理解する

 目標とする点数が50点の場合、まず計算問題は確実にできるようにしておく必要があります。数学の定期テストの構成は単元にもよりますが、計算問題が約30点は出てくるはずです。学校の先生は平均点が極端に低くならないように、簡単な問題や計算問題をテストの必ず入れるからです。

 平均点が10点台や20点台になってしまいますと、成績をつけたときに1や2の生徒の割合が多くなってしまいます。極端にテストが難しくならないように数学が苦手な生徒でも解けるような問題を必ず用意しています。目標点数が50点の場合このような問題を確実に取りに行くことをお勧めします。

 また、簡単な問題を確実に取るためにも、用語の意味なども合わせて理解しましょう。

【目標が80点】授業中にやった問題を解けるようにする

 目標点数が80点の場合お勧めするのが、授業中にやった問題を、ノートを見返して解けるようになるまで練習することです。学校の先生は生徒から「この問題授業でやってない」と言われることをとても嫌うので、テストの問題は基本的には授業でやった問題から出題することが多いです。私の経験上8割~9割は授業でやった問題を、数字を変えたり少し図形を変えた問題で出題する先生が多いです。

 授業中にやった問題をノートに書いていると思うので、そのノートを見返して問題を解きなおしてみてください。授業の中で答え合わせもしていると思うので、自分の答えが合っているか確認しながら勉強すれば、80点を達成することができるでしょう。

【目標が100点】テスト範囲の問題集を理解する

 目標点数が100点の場合は、授業でやった問題+α、いろんな応用問題に対応できるようにならなければいけません。先生は平均点が低くなりすぎることを嫌うと書きましたが、逆もまた然り。先生は平均点が高すぎることも嫌います。理由は簡単で、成績が4、5の生徒が多くなりすぎるからです。絶対評価と言いながらも、昔の文化が残っている人が管理職に多いからか、4、5を多くつけすぎると注意を受ける場合があるからです。そのため、10~20点は考えさせるような応用問題を出題してくるでしょう。

 そのような応用問題に対応できるように、学校で配られているワーク等のテスト範囲を理解しておく必要があります。1つのミスも許されないので、計算の速さや見直しも必要になるでしょう。

 中学校の成績の付け方

中学校の成績は絶対評価

 2002年まで、中学校では相対評価が採用されていて、上位〇%の人は「5」、上位〇~□%の人は「4」など、全体に対して自分がどの割合にいるかによって成績がつけられていました。

 しかし、この評価方法はどんなに頑張ったとしても全体の平均点が高ければ成績は上がらず、極端な話をいうと、テストで90点を取ったとしても周りの生徒が優秀であれば4や3がついてしまう評価方法でした。

 そして現在中学校では絶対評価(到達度評価)と呼ばれる、生徒が基準に対してどれだけ到達できたかで成績が決まる評価方法で成績をつけています。これは人数や平均点に関係なく、各観点の基準に対する到達度に応じて、生徒一人ひとりの評定を決める方法となっています。

観点別評価と呼ばれる3観点評価

 もう1つ知っておきたい知識として、観点別評価(3観点評価)があります。2021年度から中学校でも新しい学習指導要領が施行され、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの評価項目で評価されています。

 「知識・技能」「思考・判断・表現」は主に小テストや定期テストで、「主体的に学習に取り組む態度」は提出物や授業態度で判断されます。後で書きますが、この3つ目の観点がかなり曖昧で、成績の付け方に正解がなく、現場の先生たちも困っているのが現状です。

 それぞれの観点で90%できればA゜、75%できればA、50%できればBと、A゜~Cの5段階に区切ってそれぞれ観点の評価がつきます。(%は学校にや教科によっても多少違います)A゜が5点でAが4点、Bが3点、C゜が2点、Cが1点となります。

 3つの観点の合計が14点以上なら評定は「5」になり、11点以上なら「4」、8点以上なら「3」、5点以上なら「2」、4点以下は「1」となります。

 (例1)3観点でAABを取ったとしたら、4+4+3=11点となるので、評定は「4」となります。

 (例2)テスト100点(知50思50)、宿題10点、授業態度10点で成績をつける教科で、

 あなたがテスト65点(知25思40)、宿題は全くやらず、授業態度10点を取ったとすると、

よってその教科の評定は

実技の点数はグレーな部分が大きい

 上の例で書いた通り、教科の成績は提出物とテストの点数でほとんどが決まってしまいます。実技教科ではこれに実技の点数が入ります。先生によっては筆記試験より実技試験の割合を多くすることもあるでしょう。

 多くの学校で成績についてトラブルになるのは、実技科目(音、美、体、技家)です。それは実技や提出物の点数の割合が多くを占め、そこには先生の主観が関わってくるからです。

 私の経験では、美術の成績に納得がいかないという生徒、保護者が一番多くいる印象です。

 この絵がどれくらい上手くて、何点なのか、生徒や保護者からしたら、明確に分からないことが原因であると考えています。「あの子の作品より私の作品の方が上手なのに」「先生は好みの作品に良い点数をつけている」「筆記試験は90点だったのに」など、教科の特性もあり、納得のいかない成績がついたという生徒があとを絶ちません。

数学の先生

実技教科はどうしても先生の主観が入る

 中学校の成績の裏話

 ご存じの通り、中学校のテストはその教科の先生が作っています。当然先生によって問題の難易度が違います。平均が80点のテストがあったり、40点のテストがあると、同じ集団でテストをしているにも関わらず、90%、80%に達している生徒の数は違うので、成績で4や5がつく生徒の数も変わってきます。この結果、あの教科は5が30人いるのに、この教科では3人しかいない。というような状況が生まれます。

 さらに問題なのは、実際には絶対評価になっていないこと。例えば、英語を教えるのがとてもうまい先生がいて、その学年の生徒はみんな英語が得意だったとして、当然成績は4や5の生徒の割合が多くなるのが自然です。

 しかし、好成績の生徒を多くつけると、校長先生から「直しなさい」と言われることがあります。生徒が、英語ができるかできないかに関係なく、そのような偏った割合を嫌う傾向があります。(おそらく教育委員会などに何か言われる)よって、中学校は絶対評価と言いつつ、相対評価に近い方法で成績をつけている現状があります。

数学の先生

絶対評価と言いつつ、4と5が多いと管理職に直してって言われることがあるんだ

 中学校の成績を伸ばすには

 中学校の成績で大きな割合を占めるのは、テストと提出物です。特にテストで点数をなかなか取れないということであれば、提出物を頑張りましょう。

 「途中までしかできなかったから出さなかった」という生徒を多く見てきましたが、途中でも期限内に出すことが大切です。先生は途中まででも点数はつけくれますし、再提出しろと言われてしまうかもしれませんが、期限に遅れないように提出するようにしましょう。

 また、数学のテストの点数を上げたいと思う人はこちらの記事をお読みください。

いかがだったでしょうか。目標にする点数によって勉強のやり方が少し変わってくることがお分かりいただけたでしょうか。

 今回紹介したのはあくまでテスト前の勉強に仕方です。数学の力をつけることは長い時間かかることなので、日々の勉強の積み重ねで確実に点数が上がるように毎日の授業を大切に受けましょう。

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