先生って夏休み中、何をしているの?と疑問を持ったことがある人は多いですよね?

夏休は生徒たちが学校生活から離れてリフレッシュする期間ですが、先生たちにとっては新学期に向けた準備を行う大切な時間でもあります。

この記事では、先生が夏休みに行う、特に時間を費やす業務をランキング形式で紹介したいと思います!

先生は夏休みもなんだかんだとやることあるんですよ!

 第1位 部活動(10~20日間以上)

 中学校のみになってしまいますが、地域移行化が進んでいるとはいえ、中学校の先生にとって部活動は夏休み中の業務の中では一番時間を使う業務です。

 夏休には、地区大会や県大会、地方大会や全国大会が開催されています。地方大会や全国大会まで行く教員は稀ですが、自分のチームが敗退しても地区大会や県大会の審判や大会運営の仕事を手伝わなければいけないということも珍しくありません。

 部活によってはお盆以外はほとんど練習をしている部活動もあるので、最低でも10日間以上は部活動を行っています。

基本的に部活動は中学校と高校だけですね!

 第2位 研修(5~10日間)

 各自治体や教育委員会などは、夏休みを先生たちの研修期間として活用します。研修の回数は経験年数や自分で選択するかどうかで大きく時間が変わってきます。

 先生の研修と言っても、色々な種類があって、大きく分けると年次研修、所属している市や町が主催する研修、自己研修の3つがあります。

 初任者研修、1年経験者研修、3年、5年、10年(中堅)、15年と節目ごとに自治体が主催する研修があります。平均して夏休中の5日間ほど研修があります。

 私が初任者、5年、10年の研修では「社会体験」という名目で、5日間ほど一般企業などで働くという研修がありました。自分で働かせてくれる企業を見つけて、自分で依頼しなければいけなく、もちろん報酬はもらってはいけないので、かなり辛い経験でした。

 所属している市や町の教育委員会が、夏休みにいろいろな研修を用意しています。

講師の方を招いての講演会や、小学校や中学校を交えての情報交換会など、ここぞとばかりに夏休みには多くの研修が入ってきます。

 各自治体などが先生向けに用意した研修や、文部科学省が関わっている研修に自分で希望して参加する自己研修があります。

 これは希望しなければ必ずやらなければいけないわけではないのですが、参加する先生は何日間か自己研修をする先生もいます。

研修は人によっても大きく変わりますね!

 第3位 授業準備や教材研究(3~10日間)

 夏休は先生たちが次の学期に向けて授業の準備や教材研究のために十分な時間を取れる貴重な期間です。

 新学期が始まってしまえば、また慌ただしい日常の中で、毎日の授業準備をしなければいけないので、夏休みの時間を使って2学期中の授業準備をすべてやってしまう、なんていう先生もいます。

 第4位 運動会や学芸会の準備(3~5日間)

 9月、10月の秋の時期には運動会などの行事があります。1学期に運動会を開催する学校は、学芸会や音楽会、合唱祭などの行事を行います。

 準備は競技内容の検討や決定、ダンスの振り付け、道具の準備などを行います。行事の担当の先生たちがミーティングをしながら準備を進め、夏休み明けの職員会議で全職員に周知するという流れが基本になります。

 第5位 職員作業(2~3日間)

 職員作業は学校によって必要な業務を行います。

教材道具の片付け、1学期中に溜まったゴミ出し、天井や壁の補修、グラウンドの側溝の清掃、トイレ清掃など、その学校によって必要な事を校長や教頭が考え、全職員で行います。

学校の外のドブ掃除をした年もあったなぁ~w

 その他の業務

 職員会議(1日)

基本的に夏休み中の全員が集まる職員会議は、最初と最後の2回です。

 最初の職員会議では夏休み中の職員の業務などを確認し、夏休み後半の職員会議では、2学期に行う行事についての話し合いがメインになります。

 1学期の残務処理(1~3日間)

夏休みは、1学期に処理しきれなかった事務作業を片付ける絶好の機会です。

成績表や評価シート、出席簿など、1学期に作成した書類を整理します。また、授業で使用したデジタル教材や生徒のデータを整理することで2学期の参考資料として活用できます。

2学期制の学校では夏休み明けに定期テストを行う学校が多いので、テスト作りなどをすることもあります

 健康診断と人間ドッグ(半日)

夏休は教員の健康診断を義務付けています。最近ではストレスチェックなどのも同時に行っています。

健康診断では血圧測定や血液検査、尿検査などの基本的な項目がチェックされます。教員にとって自身の健康を見直す重要な機会です。

 プールの管理と開放(1~2日間)

学校のプール開放は子供たちにとっては楽しみの1つですが、その運営と管理は先生たちの業務になっています。

 水質管理や設備の点検、清掃などが業務に含まれます。開放日には教員が監視や指導を行います。安全で生活なプール環境を維持するために、先生たちは交代で管理と開放の業務を行っています。

 最近ではプールの水の止め忘れなどで、教員が何十万円、何百万円などの賠償金を支払わされるような事故も起きており、業務委託を進めている自治体も増えてきています。

 日直(1日)

 お盆の時期以外は、夏休み中も必ず日直の先生が決まっています。

 日直の先生の業務は電話や来客者対応、学校の見回りなどになります。学校によっては1日に二人体制で行う学校もあります。

 補習(1~2日間)

 小学校ではあまり夏休み中に補習をするという文化がない所が多いですが、中学校では勉強についてこれていない生徒を指名したり、希望制で補習を行っている学校もあります。

 生徒の健康診断票の記入(半日)

 1学期に行った児童生徒の健康診断票を書き込むという作業があります。

 身長、体重、視力や内科検診の結果などを記入し、小学校から中学校まで同じ用紙を使い、次の学年に引き継いでいきます。

 転出入する生徒の書類作り(1日)

 転出入をする生徒がいる場合は、転出する先の学校と、生徒についての引継ぎをしたり、転入の場合は保護者との面談を行ったり、書類の作成をするという業務があります。

 生き物の世話(半日以下)

 最近は減ってきていますが、ニワトリやヤギなどの動物を飼っている学校では生き物の世話をする業務があります。これは日直業務に組み込まれている学校もありますが、エサをあげることや、飼育小屋の清掃などの業務をしています。

 地域の見回り(半日)

 最近は教員の働き方改革が話題になっているので、減ってきている印象ですが、私が先生になったころは、地域の見回りをすることもありました。

 特に夏のお祭りの時期は、先生が数人のグループになって、お祭りのパトロールに行くということも経験しました。

 まとめ

 教員にとっても夏休みは体も気持ちもリフレッシュする大切な時期であると同時に、溜まっている業務を進めることができる時期でもあります。

 「夏休みでも教員は大忙し!」という記事を見たりもしますが、子供が学校に登校する時期と比べたら、こんなにゆったりと仕事ができる期間は他にありません。

 しかし、世間では「先生は40日間も休んで何をしているんだ!」と憤っている人もいるようですが、僕の回答としては、「教員は夏休みもなんだかんだやることがある」です。

 夏休みの存在が、先生たちに十分に準備する時間を与え、それが2学期に子供が気持ちよく登校できる要因になっていることは間違いありません。

先生は40日間休んでいるわけではないんだよ!

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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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