子どもの言語の発達は個人差がとても大きいので、単に言葉の発達が少し遅いだけなのか、それとも心配しなければいけないのかを判断するのは難しいです。この記事ではレイトトーカー(LT)とは?その子供と特徴についてまとめたいと思います。
この記事を読めば、こんなことが分かるよ!
・レイトトーカーの特徴
・レイトトーカーかどうかの判断
・レイトトーカーの子どもへの支援
レイトトーカーとは?
レイトトーカー(LT)とは、言葉の理解、耳の聞こえ、知的な発達などに問題がないのに、原因不明の言葉の遅れがある子どものことです。現在では、2歳児の約6人に1人はレイトトーカーとされていて、女の子よりも男の子のほうが約3倍多いです。言葉の遅れがあるほとんどの子どもが、3歳までには言葉の遅れが追い付き、6歳くらいまでには普通の子どもと何ら変わらないレベルに達します。
しかし、「言葉の遅れはそのうち追いつくだろう」と安易に考えるのは適切ではありません。早期の言葉の遅れは、深刻な問題のサインであるかもしれないので、親やその子供に関わる大人には適切な理解と対応が必要になります。
レイトトーカーの特徴
レイトトーカーかどうか判断するには、話している言葉の数や文の数で判断します。1~2歳までの子どもの話す言葉の数は、個人差が大きいため、レイトトーカーかどうかの判断は2歳を過ぎてからになります。
多くの場合、1歳半くらいになると語彙数が50語を超え、言葉がつながる2語文(「おもちゃ ちょうだい」「ワンワン ごはん」)を話し始めますが、2~3歳の間に知的な遅れがないのに、話す言葉が50語以下、2語文がほとんど確認されない場合、レイトトーカーと判断されます。
また、レイトトーカーの子どもは。1歳前後で見られる初語(たいていの場合は「ママ」「ワンワン」など)も遅いことが分かっています。
放っておくとリテラシーや学習の遅れがでる
言葉の遅れが追いつくのが遅くなるほどに、リテラシーが低く、学習のおくれが顕著になることが分かっています。3歳から言葉の遅れが認められた子どもも、5歳から言葉の遅れが認められた子どもも同じように就学後に読み書きに支障が出る可能性が高いですが、3歳から言葉の遅れがあった子どもの約40%、5歳で見つかった子どもの約50%が8歳でディスレクシア(読み書きの障害)と判定されました。
一方、幼児期から継続的に言語指導、読み書き指導を受け、言葉の遅れが改善された子どものリテラシーの習得や学習の遅れは軽減されたという研究があります。そのため、言葉の遅れの早期発見、支援が就学後の学習の遅れなどの問題の軽減につながることが分かっています。
レイトトーカーの子どもへの支援
子どもにレイトトーカーの兆候が見られたら、保護者の方は一人で悩まずに、できるだけ早く専門機関に相談をしましょう。
言語聴覚士による経過観察
言語聴覚士とは言葉によるコミュニケーションに問題がある方に専門的なサービスを提供する、話す、聞く、食べる、のスペシャリストです。必要に応じて、訓練、指導、助言などの支援を行ってくれます。
子どもの支援を専門とした言語聴覚士に経過観察をしてもらいながら早期指導を開始できると安心です。
親の声掛け
子どもの言葉や文の発達は少なからず親の言葉かけ影響を受けています。発達段階に応じて、日常的に適切な言葉がけをたくさんしてあげることは大切です。
家庭でできる「トイトーク」
トイトークとは、①子どものおもちゃについて話をする。②おもちゃの動きについて話をする。というものです。
子どもの興味や関心のあること、今やっていることに注目して言葉かけをすることがポイントです。トイトークの狙いは、親が「〇〇が〇〇しているね」など、多様な名詞と動詞を組み合わせて言葉かけをすることによって、子どもに名詞+動詞の文法を意識させることが狙いです。
まとめ
言葉の発達は人それぞれで違うので、判断はとても難しいです。しかし、「とりあえず様子を見る」という対応は適切ではないかもしれません。もし、レイトトーカーの兆候が見られた場合は早期に専門機関に相談をしましょう。
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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