こんにちは!教員の仕事がバカバカしいと思った事ありませんか?勤務時間内に終わらない業務量、保護者からのクレーム、全然仕事がないにもかかわらず自分よりも給料の高いベテランの先生。
今回の記事は、これから教員になろうと考えている人や、教員の仕事に少しうんざりしてしまった人に向けて、教員の仕事の実態について書いていきたいと思います。
教員という仕事の実態を暴露しちゃいますよ~
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教員の職場環境
教員という仕事は、子供に関わる素晴らしい仕事にも関わらず、その職場環境には多くの課題が山積みです。子供たちが成長し、知識や技術を身に着ける支援をすることは本当にやりがいと魅力があるはずですが、それを上回る理不尽なことが多くあります。
残業時間の長さ、にも関わらず残業代が出ないという法律。年功序列の給与体系がもたらしている教員のモチベーション低下、仕事をすればするほど損をする仕組み、意味があるのか分からない山積みの事務作業。学校で働いていたらバカバカしいと思うような教員という仕事の実態を以下で詳しく解説します。
残業代は0円
文部科学省が実施した令和4年度の教員勤務実態調査によれば、教員の残業時間は以下のような結果になっています。
- 小学校の教員::平均残業時間は月約45時間
- 中学校の教員: 平均残業時間は月約60時間
さらに、国が示す「過労死ライン」(月80時間)に達する週60時間以上働いた教員は、小学校では14.2%、中学校では36.6%という結果でした。
文部科学省は教員の働き方改革を推進しているにも関わらず、これだけ多くの時間外労働が発生しているというのが現実です。そして、教員には給特法という法律があるため、残業代は一切出ません。
給特法とは、教員の職務と勤務態様の特殊性に基づいて、公立学校の教育職員の給与や勤務条件を特別措置法として定めた法律で、残業代を支払わない代わりに、教職調整額として基本給に4%を上乗せする形で支給することが定められています。
教員の初任者の基本給は約20万円なので、100時間残業しようが、200時間残業しようが、手当は8000円ということになります。この給特法という法律があるので、教員の仕事は「定額働かせ放題」と言われています。
無限に残業しても8000円しかもらえないなんてちょっとバカバカしいよね
年功序列の給与体系
2022年の厚生労働省のデータによると、小中学校教員の平均年収は約658万円で、年齢別にみると下のようになります。
年齢 | 平均年収 |
20~24歳 | 約385万円 |
25~29歳 | 約466万円 |
30~34歳 | 約630万円 |
35~39歳 | 約681万円 |
40~44歳 | 約793万円 |
45~49歳 | 約885万円 |
50~54歳 | 約931万円 |
55~60歳 | 約1001万円 |
このデータから分かるように、教員の給与体系は年功序列(経験年数によって上がる)の仕組みになっています。一見すると普通のことのように思いますが、「どれだけ仕事をしても、年功序列でしか昇給することはない」という問題があります。次の章で詳しく解説していきます。
やらなかった者勝ちの職場
上で解説したように、「どれだけ仕事をしても年功序列でしか昇給することはない」というシステムは、現場ではかなり厄介なシステムになっています。
学級担任、授業の持ちコマ数、運動会や文化祭などの校務分掌、どれだけ多くの仕事を抱えたとしても給料は年功序列でしか上がることはありません。また、指導の困難な子どもを担任したとしても、モンスターペアレントの対応をしようとも給料は上がりません。このシステムは頑張れば頑張るほど損をするシステムになってしまっていて、若い先生のモチベーションを下げてしまいます。
また、仕事を断り続けていいた先生、仕事を受け持ってもトラブルを起こす先生、学級担任をしてもうまくクラスを運営できない先生は、自然と管理職も仕事を割り振らなくなり、経験年数は重ねて高給取りなのに、ほとんど仕事がない先生が出来上がります。
若くして、多くの仕事を任されている先生からしたら、自分の2倍~3倍近く給料をもらっている先生が、自分の仕事の半分もしていないと、本当にバカバカしいという気持ちになります。教員の職場では全く珍しい話ではありません。
おそらく、どこの学校でも発生している問題です
無意味な事務仕事の多さ
「子供が好き」「教えることが好き」という理由で学校の先生になったのに、子供と関わる時間を作れない…という問題の原因の一つに、事務作業の多さがあります。
各種書類提出
学校で仕事をしていると、多くの書類提出を求められます。週の予定表(週案)、出欠確認票、不登校生の報告書、いじめ調査報告書、自己評価票、出張旅費請求書、部活動の活動計画、大会手続き、タブレット故障報告書etc…。これらの提出書類は、学校の先生がやらなくて良いのでは…と思われるようなものも多く存在します。
印刷業務
授業のプリントやテスト、日々の子供に渡すプリントの印刷業務があります。全校の子供が500人であれば500枚、1人2枚であれば1000枚になります。1000枚を一台の印刷機で印刷して分けると20~30分ほどかかるでしょうか。
最近ではSSS(スクールサポートスタッフ)と呼ばれる、学校の業務の手伝いをしてくれる人が配置されてはいますが、まだまだ教員自身が印刷する機会の方が多いのが現状です。
集計業務
クラスで行うアンケートを始め、PTAからのアンケート、いじめ調査アンケート、学校生活アンケート、学校のルール決めアンケートなど、学校では多くのアンケートを行う機会があります。それらを集計する業務も教員が行っています。
最近ではグーグルフォームを使う学校が増えてきているのですが、アンケートがとても多いので、集計業務も教員の負担になっています。
会計業務
保護者から月々集めている教材費の会計管理は教員がやっています。主に学年主任の先生の仕事である場合が多いですが、誰がどの教科書を買ったのかを買ったのか、いくら引き落とすのかを一人ひとり確認しながら行うのはかなりの労力を必要とします。
滞納する保護者に催促の電話をすることもありますし、驚くことに卒業後も滞納し続けた家庭の教材費を、学年主任が代わりに支払ったというケースもあります。
テストの制作、採点
小学校ではテストの採点が、中学校ではテストの制作と採点の両方が業務になります。子供がどれくらい理解しているのかを先生が知ることは大切ですが、テスト作成や採点自体は誰がやっても良いはずです。
これらの業務は教員の仕事をかなり圧迫しているのですが、いずれも外部に委託しても問題のない仕事です。これらの仕事を全て教員がやっている以上、学校という職場の環境はいつまでも変わらないでしょう。
教員がやらなくて良い仕事が学校にたくさんあるんだ
保護者や地域住人の顔色を伺う
かつては学校の先生は、「聖職」などともてはやされていた時代があったようですが、学校の立場は年々弱くなっています。
度重なるわいせつ事案や体罰などの不祥事により、世間からの風当たりは強くなってしまいました。そのため現在の学校では、保護者や地域住人の顔色を伺うことを第一とするような雰囲気になっています。
運動会をするにしても、文化祭をするにしても、保護者がどう見るかを気にしたり、地域住人からのクレームや要望に逆らえない今の学校現場で働くのは、「バカバカしい」と感じるのも無理はないでしょう。
子供のに関わりたくて先生になった人にとっては、保護者や地域住人の理不尽なクレームや、それに逆らえない学校の立場の弱さは、本当にうんざりしてしまうかもしれません。
保護者や地域住人に強く出れない管理職にも問題がありますね
先生が買うならどのiPadがおすすめ?教員の業務に最適な機種はこれ!
まとめ
子供と関わりたくて先生を目指した人は、学校現場で仕事をした時、想像していたものと現実が大きく違うことに戸惑うことでしょう。この仕事本当に必要なのか?と思いながら仕事をしたり、保護者や地域住人からの理不尽なクレームに対応しなきゃいけないにも関わらず、自分よりも圧倒的に仕事がないベテランの先生は、自分の何倍も給料をもらっている。
こんな職場では志願者が減るのは当たり前ですし、教員はブラックと言われる理由はこのような理由も含まれます。一刻も早くこれらのバカバカしい環境が変わり、学校の先生が生き生きと働ける環境になることを期待したいですね。
投稿者プロフィール
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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