グループワーク「職員室の席替え」画像

子どもたちの「考える力」「伝える力」「協力する力」を楽しみながら一気に引き出せるグループワークをご存じですか?

今回ご紹介するのは、私が作成した、小学校高学年〜中学生向けの推理型アクティビティ『職員室の席替え』。配られたヒントを口頭で伝え合い、先生たちの座席をグループで推理していくというゲーム形式の活動です。

私が実際に小学6年生の授業で実践したところ、教室中がざわめきと笑いがあふれ、「またやりたい!」とリクエストが殺到しました。

この記事では、そんな『職員室の席替え』の魅力やルール、実施のポイント、さらに無料でダウンロードの方法まで詳しくご紹介します!

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『職員室の席替え』とは?

『職員室の席替え』は、与えられたヒントから先生たちの座席を推理する、グループワーク型の教材です。
小学校高学年から中学生、高校生まで幅広く対応でき、論理的思考力やコミュニケーション力を自然と引き出してくれる優れた教材です。

▼ 基本情報

  • 対象人数:4〜8人(6人がベスト)
  • 所要時間:およそ20分(話し合い込み)
  • 対象学年:小学校高学年〜高校生
  • 準備物
     ・ヒントカード(18枚)
     ・座席表つきの回答用紙(A3推奨)

▼ 活動の目的

「どの先生が、職員室のどの席に座っているか?」を、ヒントカードに書かれた情報をもとにチームで推理していくのがこの活動のゴールです。

カードは一人ひとりに配られ、内容を他人に見せてはいけません。カードに書かれた内容は必ず口頭で説明しながら情報を集め合い、全体の座席配置を完成させていきます

論理力や空間把握力、言語化力が求められますが、ゲーム感覚で取り組めるため、子どもたちにとっても「楽しい学び」の時間になります。

活動のルールと進め方

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『職員室の席替え』は、シンプルなルールながら奥が深く、子どもたちの思考と会話が自然と活性化する仕組みになっています。以下に、具体的な進め方とルールを紹介します。


▼ 進め方(6人グループの場合)

  1. ヒントカードを配布する
     – 18枚のカードをシャッフルし、1人3枚ずつ配ります。
     – カードの内容は他の人に見せてはいけません
  2. 情報を口頭で伝え合う
     – 自分のカードの内容を、言葉でグループに伝えます。
     – 曖昧な説明では情報が伝わりにくく、正確に言葉で説明する力が求められます。
  3. 全員で座席を推理する
     – みんなの持っている情報をもとに、「この人はここに座っているはず」と意見を出し合い、座席表に先生の名前を記入していきます。
     – 通路側・窓側・扉側、前列・後列など、位置関係に注意しながら推理します。
  4. 答え合わせ
     – 全ての席が埋まったら、模範解答と照らし合わせて正解数を確認します。
     – 最後に「どうしてこう推理したか?」を振り返る時間を取るのもおすすめです。

▼ 主なルール

  • ヒントカードは見せずに口頭のみで情報を伝える
  • チーム全体で協力して解く
  • 答え合わせの前に、全員が納得した状態で提出する
  • 推理の根拠を明確にすることが求められる

このように、ルール自体は簡単ですが、情報が断片的なため、論理的に考えて組み立てていく必要があります
それだけに、全ての席が正しく埋まったときの達成感はひとしおです。

子どもたちの様子と実践の感想

実際に私は、この『職員室の席替え』を小学6年生のクラスで実施しました。
すると、想像以上に子どもたちが夢中になり、教室が一気に「熱い会議室」のような空気に包まれました。


▼ 活動中の子どもたちの様子

  • 「え、じゃあこの先生はこっち側じゃない?」
  • 「〇〇先生の隣って、□□先生じゃなかった?」
  • 「ちょっと待って!最初に戻して考えよう!」

カードを読み上げる声、意見を出す声、納得する声、そしてときどき「わかった!ここだ!」という声まで…クラス全員が活発に発言し、協力し合って問題解決に取り組む姿がそこにはありました。

普段はあまり話さない子も、自分のカードに関する発言を求められることで自然と声を出すようになり、「〇〇さんの説明、わかりやすかった!」といったポジティブなフィードバックも飛び交っていました。


▼ 教員として感じた魅力

この活動の良さは、単に楽しいだけではなく、

  • 自分の情報を正確に言葉で伝える
  • 他人の話をよく聞いて理解する
  • 情報をつなぎ合わせて考える

といった、学びに必要な力が自然と引き出される点にあります。

また、正解にたどりつくためには全員の協力が不可欠なので、「発言するのが苦手な子が取り残される」こともありません。
むしろ、「〇〇さんが言ってたヒントがカギだったよね!」と、仲間から評価される体験にもつながります。

このグループワークの魅力と教育的効果

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『職員室の席替え』は、遊びのようでいて、教育的価値が非常に高いグループワークです。実際に授業で取り入れてみて、次のような力が自然と育まれることを強く感じました。


▼ 1. 論理的思考力が育つ

断片的な情報をつなぎ合わせて、「どの先生がどの席に座っているか?」を推理するには、仮説を立てて、矛盾がないかを確かめながら検証していく力が求められます。

これはまさに論理パズル。頭を使って考える楽しさを実感できます。


▼ 2. 言語化力・説明力が高まる

ヒントカードの内容は口頭で説明するのみ。文章を見せられない分、正確かつ簡潔に伝える力が必要です。
「どう伝えればわかってもらえるか?」を自然と考えるようになり、説明力や表現力のトレーニングにもなります。


▼ 3. 傾聴力と情報整理力が鍛えられる

他の人の発言を聞き逃したり、聞き流してしまうと、正しい推理はできません。
全員の発言に耳を傾け、必要な情報をメモしたり、整理したりする力が試されます。


▼ 4. チームワークと協力の大切さを体感できる

1人だけでは絶対に解けません。全員の情報を持ち寄って、力を合わせて初めて正解にたどり着けます。
自然と「協力しよう」「話を聞こう」「助け合おう」という空気が生まれます。


▼ 5. 成功体験が得られる

グループで正解にたどり着いた瞬間は、本当にうれしいものです。
「チームで協力して達成した!」という成功体験は、子どもたちの自己肯定感にもつながります。


このように、『職員室の席替え』は、思考力・言語力・協働力といった“非認知能力”を楽しく育てられる非常に優れた教材です。
授業の中でも、学活・総合・オリエンテーション・学年レクなど、幅広い場面で活用できます。

実施時のポイントとコツ

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『職員室の席替え』は、準備もシンプルで導入しやすい教材ですが、より効果的に・トラブルなく実施するためにはいくつかのポイントがあります。
ここでは、私が実際に試してわかった「成功のコツ」をご紹介します。


▼ 1. グループ人数は「6人」がベスト

ヒントカードは全部で18枚。6人グループだと1人3枚ずつ配ることができ、情報の分担としてもバランスが良くなります。
4人や5人でも実施は可能ですが、1人の負担が増えたり、情報の共有に偏りが出ることもあるため、できれば6人編成をおすすめします。


▼ 2. ルール説明は丁寧に、特に「カードは見せない」

最初に「カードを見せてはならない」「口で説明する」と強調しておくことで、活動の質がぐっと高まります。
視覚に頼れない分、子どもたちは自然に“聴く力”と“伝える力”を使うようになります


▼ 3. 話し合いの見える化も効果的

ホワイトボードや付箋、メモ用紙などを使って「わかっている情報」を整理していくと、
視覚的に全体が見渡せるようになり、推理の道筋が立てやすくなります


▼ 4. 制限時間を設定することで集中力アップ

あえて「20分以内に完成を目指そう!」と伝えることで、ゲーム感覚が高まり、集中力がグッと上がります。
最後に「あと3分です!」と声をかけると、話し合いが一気に活性化することも。



▼ 6. 振り返りの時間もぜひ設けて

「誰のヒントが一番役に立った?」「どうやって解けた?」「もっと協力できた点は?」など、
自分たちの話し合いを振り返る時間をとることで、学びがより深まります

無料ダウンロードの方法

『職員室の席替え』は、この記事内から無料でダウンロードしてご利用いただけます。授業や学活、放課後の活動など、教育目的であれば学校外でも使用OKです。


▼ ダウンロードできる内容(PDF)

  • ヒントカード(全18枚)
  • 回答用座席シート(A3推奨)
  • 模範解答
  • 活動説明スライド画像(必要に応じて表示可能)

すべて1つのPDFファイルにまとめてあります。印刷するだけですぐに使える仕様です。



▼ 利用にあたってのお願い

  • 教育目的での使用に限り、無料でご利用いただけます
  • 商用利用・再配布・転載は禁止とさせていただきます
  • 学校、学童、塾、家庭学習など、「子どもの学びを目的とした環境」であればご自由にご活用ください
  • 加工(デザイン変更や問題改変)も可能ですが、出典明記いただけると嬉しいです

▼ ダウンロードはこちらから

投稿者プロフィール

管理者
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現役で数学を教えている中学校の先生です。中学の数学のプリントやICT関連の情報、ブログでは道徳や学級レクのネタも発信しています。
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